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最強の剣聖は自由を求め、転生する!〜世界最強の自由人〜  作者: 冬城レイ
第三章「生きる国」

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幹部、アンザー・ギーフォンス

「核が破壊された、だと?」

「はい……我々も想定外でして……」


 現帝王―――グルア・フーリスは机を殴った。

 横には幹部四人。


「核は簡単に破壊できるものではないはずだ。それを破壊できるとなると……歴史書や、文献に載っている、精霊国最強の剣聖だろう。厄介だ。剣聖並の力を持つ者が精霊国にいる。とても厄介だ……何をしても良い。そいつを特定し、始末しろ」


 幹部四人は頷く。


「我々もご協力いたします。帝王陛下」

「期待してるぞ。幹部たちよ」


 ■


 ここは……前世の記憶?


「一同、剣を持てぇええ!」

「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


 そんな時期もあったなと、私は思いながら過去に浸る。


「ッ―――」


 目の前で人が死んでいく。私はそれを見て心が傷んだ。今も昔もそれはかわらない。


 ■


「ハッ!!」

「起きたのね」


 見慣れた天井が視界に入った。


「ええ。心配しないのね」

「ギルティナなら大丈夫に決まってるし」

「はぁ……それでも、私は人間―――」


 言い終える前に、外から大きな爆発音。


「チッ……看病してもらったところ、悪いけど……戦わなかきゃいけないわ」

「止めないわよ。止めたって行くものね」


 私は外に出た。この国を囲まれた? 

 四方向から気配が感じる。


「クソ……帝国の幹部たちね」

「グランド、起きてる?」

『ああ、準備はできている』


 では、始めようじゃないの。私の力の一部、をね。


 空に、魔法陣が浮かび上がる。それは、何十にも重なる。


真魔力しんまりょく神界」


 四方向に魔力発射口を構築。昔から続く、幹部の家系五人の中の四人。先程会ったアイツが5人目。アイツ以外弱いはず……。倒せるとは思ってはいないが、少しでもダメージ。

 グランドを空に向ける。魔力が集まってくるのが分かる。周りの兵士からは「見たことねぇ」や「あれは本当に、ただのハズレ職か?」などと言われる。


「ッ……」


 久しぶりなのか、キツイ。目が充血し、額や腕、足の血管が浮き出ている。

 無理するしかないわね……。下手したら、しばらく起きないかも。またフィオナに迷惑かけちゃうな。


『100%』


 私は笑った。幹部は許さない。誰一人。私の前世で大事な人を殺した家系……そして、民たちを最も苦しめた存在。私は許すわけがない。一生忘れることはない。

 これで、殺せなかったとしても、私は必ず……この手で仕留めてやるッ。


「発射ッ!!」


 音速を超え、光速の域に到達している。一瞬、いや、常人じゃ何も見えないだろう。数秒後に、轟音が鳴り響く。鼓膜が破れた人もいるかもしれない。


 ……だが、幹部の気配はまだ残っていた。先程よりは気配が薄くなった。ダメージは入ってい―――


「君かい。核を破壊したのは」


 私は即座に距離を取った。一瞬、死が見えた。本能が勝手に作動し、体が動いた。いつからそこに? 全く気づけなかった。


「アンタはの家はどこなの」

「アンザー・ギーフォンスさ」


 ギーフォンス。私の前世で大切な人を殺した家ではない。


「なぜ、帝国に従う。もっと自由に生きれば良いものを」

「別に、忠誠心などはないよ。ただ、言われたらやる。ただそれをこなすだけ。昔からそう教育されてきたから。今更変えることなんかできないよ」

「それとね、痛かったんだよ? あの攻撃。今じゃ、ロストマジックになってるよね? あの魔法」

「そうね」


 ギーフォンス家、帝国最大の魔法の家系だ。そりゃ、詳しいわけね。


「たしか、真魔力神界だよね。でも、四口あったし、重ねがけが多すぎるし……君の頭、いじりたくなってきちゃったよ! どんな演算能力があるの? 君の頭と僕の頭を合わせたら、世界最強になれるッ! ねぇ? どう?」

「悪いけど、お断りよ。絶対に」


 私はアンザーを睨む。


「怖い怖い。せっかく可愛いのに、台無―――」


 私は、アンザーの片腕を切り落とした。血がダラダラと流れ出す。そして、腕は細切れにし、魔法でも修復できないようにした―――はずだった。


「あははっ! やっぱり、面白いよ。君は」


 バキギギギィィィ、と言う鈍い音とともに、腕がアンザーに生えた。


「チッ……」

「もう、お遊びは終わりだよ」


 私がグランドを構えた瞬間には視界には居なかった。気配は後ろに移動していた。もう目は信じてはダメだ。今、本当に信じて良いのは、長年鍛えてきた感と、察知能力だけだ。


 ペースが速くなっていく。大剣では速度に限界が来る。


『主はレイピアを要望しているのだな』


 自動的にレイピアに、形状が変更された。グランド、お前は本当に優秀な剣だわ。

 速度に余裕が出てきた。いつもの戦い方に勝手に戻っていく。崩壊しそうな建物を足場に、地上から離れていく。空中戦になっていく。


「やるね……君。もっと、もっと楽しもうよ」


 私と、アンザーはお互いを見た。こいつ、ムカつくわ。





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