嫌いな相手を見る令嬢
最終日は大きな盛り上がりを見せていた。
「では、最終決戦!!」
「選手登場してください!」
相手は、ゼノス。ゼノスは本気でくるだろう。
「久しぶりだね……ギルティナ……」
ゼノスは努力し、魔法職と言う天職以上の事をできるようになった。
そう、フィオナと同じ魔剣士だ。
「さぁ、やりましょう」
「始め!」
だがその瞬間、闘技場が爆発した。
「みーつけた」
その声は聞いてことがある声だった。慈愛に満ちた声。
誰もが困惑していた。ゼノスはビビり散らかしている。
「約束と違うッ!! 何をしている!」
「だまりなさい」
そう、女神が言うと、ゼノスは倒れた。白目をむいている。
「久しぶりじゃないの? 女神……」
「久しくないわ。私は近くで見ていた。ずっと」
その顔をよく見ると、シスターの姉だった。
「シスターのお姉様!?」
「そう、シーナ・フォールバルンよ。この身体は本体じゃない……選ばれた私の一個体に過ぎないわ」
「利用しているのね」
「いいえ、生かしてあげてるの。私がこの身体にいなければ、シーナ本人はとっくに死んでいるわ。でも、私がいる限り生きている。それがシーナとの契約。いつもはシーナの意思で生きてるから安心しなさい」
「それで……? 私を殺しに来たの?」
「そうね。でも、今ここで辞退するなら、殺さないわ」
「なぜ、辞退しろと……?」
ギルティナに、いつもの口調はなかった。真剣な口調になっていた。
「世界が崩壊するからよ。貴方の力はそれ程までなの」
「なら、なぜ転生させたの?」
「同じ道を選ぶとは思ってなかったもん」
「でも、私はやめない。あんたと戦うことになろうと」
「はいはい、そうですか。まあ、今回は時期じゃないし見逃してあげる」
そう言って、女神はどこかへ消えていった。
「本当に、嫌なタイプだわ」
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