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水の魔法の小話
あるところに、遭難した旅人がいた。
旅人は魔法を教えてくれた師匠に、魔法で作った水は飲んではならないと言われていたが、近くに水場もなかったので、仕方なく魔法で水を創り、飲み水として利用した。
魔法によって作り出された水は、大変美味で、不思議と活力が湧いてくるようだった。
もはや師匠の言葉など忘れて、それ以来、魔法で作った水ばかり飲むようになった。
数日後、旅人は脱水症状による死体となって発見された。
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解説
前回書いたように、魔法によって作り出された水は、H2Oではなく、魔力そのものである。
そのため、喉は潤うが、脱水症状を引き起こし、自覚症状のないまま死体となってしまった。
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