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25.終結

誤字脱字、拙い文書すいません

「EXスキル【龍化(ドラゴンロード)】!!」


叫ぶと京子の体が膨れ上がる。


翼が生え、牙が生え、尾が生える。


身体は鱗に覆われ、もはや人としてのシルエットを何一つとして持ち合わせていない。


全長は50m程だろうか。


黄金に輝く身体、青い瞳。


神々しさすら醸し出す。


その姿は紛れもなくドラゴンそのものだった。


【ノア】の主砲による攻撃を京子はその身体で受け止める。


「ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」


砲撃が止む。


「英雄…化け物じゃねぇか」


数枚の鱗が焼け焦げていたが、みるみる元に戻っていく。


「このスキルは出来れば使いたくなかったでーす。服が破けてしまいまーす」


ゴツゴツとした巨大なドラゴンと神崎 京子そのままの声色に口調が激しいミスマッチを生じさせる。


「【ノア】の主砲で倒せないか…第01から08までの全部隊に至急出撃命令を出せ!」



「すごい…これが勇者の力」


リリィは京子のその姿にみとれてしまう。


京子のその精神性にだ。


そこは紛れもなくリリィが目指した勇者の姿があった。


世界、人々を護る勇者、カリスマ性、リリィは京子に憧れを抱いているのだろう。


【ノア】から無数の人影が現れる。


「あれはっ!」


リリィがウルカトルで戦った甲冑を人の身体のサイズに合わせたようなシルエットの敵だ。


それが、無数に【ノア】から現れる。


京子を囲むように隊列を組む。


「魔法展開……撃てぇ!」


黒い甲冑の男が叫ぶと、隊列を組んでいた白い甲冑達が一斉に魔法を放つ。


甲冑の力で何倍にも威力の上がった魔法がドラゴンの鱗に突き刺さる。


だが、ドラゴン、京子はそれらを意に介さない様子で空に浮かぶ舟、【ノア】を見ている。


「私が眠ってる間に随分と進化したものでーすね」


「お褒めいただき光栄ですよ勇者様、いえ、新たな勇者が召喚された今、勇者の力を失って英雄、ですか」


「勇者の力は無くなったでーすか、残念でーす。ならこの子には益々死んで貰ったら困りまーす、私の代わりに世界を救わないとけないでーすから」


甲冑達による攻撃は止まないが、全くのダメージを受けていないように京子は言う。


「違いますよ、世界を救うのは我々です」


【ノア】の甲板が開き、人型のシルエットが現れる。


それはグリフィスの機体に酷似している。


「糞ガキ!いつまでそいつを掴まえてる。こっちにこい!」


「離して!」


リリィが思い出したように、腕を振りほどく。


「あ、わりぃ…」


思わずグリフィスは罪悪感にかられ、謝罪する。


「いや、悪くねぇよ!」


自身で自身にツッコミを、入れながら【ノア】へと向かう。


「今回は我々を見逃してはくれませんか?」


甲板に立つ機械、アンリが言う。


「仕方ないでーすね、いいでーす」


「それはそれは、ありがとうございます。英雄よ。全員、撤退だ。舟に戻れ!」


アンリの掛け声で京子を攻撃していた甲冑達の動きが止まり、【ノア】へと戻っていく。


全員が舟に入ると、【ノア】は透明になり、視認出来なくなっていく。


「それでは、またお会いしましょう」


そう言い残して舟は完全に消えてしまう。



「はぁぁー、疲れたでーす」


ドラゴンはそのまま降下して行き、地面に倒れ込む。


リリィはドラゴンに駆け寄る。


「…どうしてあいつらと戦わなかったんですか、それに、その力を使っていればわたし達を簡単に殺せたはずです!」


「えぇーありがとうじゃないですかー最初はー」


京子の気の抜けた態度にリリィは面食らうも再度質問する。


「どうしてわたしを助けたんですか」


そんな事は先程も言っていた。


勇者は世界、人々を救うものだと。


だが、リリィ達は既に多くの人々を手に掛けている。


彼女の言葉がリリィ達を責めるように感じてリリィは苦しんでいた。


「…人間どうしで争うなんて馬鹿らしいでーす、LOVE&Peaceでーすよ」


「ラブアンドピース?」


リリィは聞きなれない言葉に困惑する。


「自己紹介がまだでしたねー私は神崎 京子って言いまーす1歳の頃からジャパンに移り住んでたでーす。この喋り方は色々あったでーす、から気にしないで欲しいでーす」


「はあぁ」


突然始まった自己紹介にリリィはまたも困惑する。


「あなたの名前を教えてくださーい!」


「え、えぇと、リリィ・グレカムです」


京子に流されリリィは自己紹介をする。


巫女に名付けられたその名を初めて口にする。


「リリィでーすか!よろしくでーす!あ、この姿のままだと握手出来ないでーすね」


そう言って京子の身体がみるみる元のサイズに、人間らしいシルエットに戻っていく。


そして、金髪に青い瞳の全裸の女性が現れた。


「改めてよろしくデース!」


全裸の女性が気にしないように手を差し出す。


「なっ、服を着てください!!」




「便利なスキルですね」


京子は自身のスキルで服を創った。


「そうでーすか?服なんて別に要らないと思いまーす」


「いります!いりますから!」


リリィは顔を赤らめて叫ぶ。


「そうだ、リリィって日本人じゃなかったでーす?てっきり日本から転生してきたと思ってましたよー」


「わたし記憶喪失で、名前も覚えてなかったので…付けてもらったんです」


「記憶喪失でーす?大変でーすね」


「まぁ、そうでもないですよ。知識とかは覚えてるので」


「それじゃあ国の名前とかは覚えてるんじゃないでーす?日本って聞いた事ないでーす?勇者は大体日本から召喚されまーすよ」


「日本…聞いた事ないですね」




「うぅぅ、ここは?」


レースは目を覚ますとベッドに横たわっていた。


寝心地を考えた柔らかいものではなく固く平坦なものだ。


「おぅ起きたな、身体の調子はどうだいモルモット」


「…あなたは」


「あぁ?素顔は初めてだったか。俺はグリフィス・オドネル。天才科学者だ」


「糞ガキが、自分で天才など言うやつは愚か者だとわからんか」


「あぁん、ジジイは、うっせぇんだよ」


「っ!力が、入ら、ない」


「当たり前だろ、折角捕まえたんだ逃げれねぇようにしてるに決まってるだろうが」


「そん、な…」


「安心しな、ちょっと研究に役立って貰うだけだ」




「リリィちゃんは無事、レースちゃんは敵に捕まった。英雄は殺せてない。…駄目じゃない…」


巫女は呟く。


勇者が絡むと流石に狂いは生じる


その為にこの世界に召喚してるわけだからな


「畜生が!」


まぁまぁ落ち着きな、まだまだこれからだろ?


復讐はまだ始まってすらないじゃないか

続きます

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