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12.1.幸せな過去

誤字脱字、拙い文章すいません。



「うーん、どの剣がいいかなー」


「おうっ、嬢ちゃん!剣探してんのかい?」


店の奥からガタイのいい男が出てくる。


「ええ、そうなんですけど、どんなのがいいのかわからなくて」


「うーん、それならこいつはどうだ!」


男は店にかけてある剣から一本を選びリリィに差し出す。


「わっ、軽い!」


「おう、これなら腕のほそっちぃ嬢ちゃんでも使えるだろう!」


「むっ、わたしあなたより力ありますよ」


「ガハハハッ、嬢ちゃん大人をからかっちゃーいけないよーおじさんのこの腕を見て見なさい、お嬢ちゃんの10倍以上は太いだろう」


「むぅ、それじゃあ、この店で一番重たい武器を持ってきてくださいよ!片手で持ちて見せますから!」


よっぽど悔しかったのか、リリィは頬膨らませて言う。


「ガハハハッ、いいだろう!持てたら無料で何でもプレゼントしてやるぜ!ちょっと待ってな!」


そう言って男は店の奥から巨大な斧を持ってくる。


「はぁはぁはぁ、どうだぁ嬢ちゃん。これがこの店最大重量の武器だぁ、ドラゴンだってつぶせるって触れ込みのハンマーだぜ!まぁドラゴンなんてもういねぇけどなガハハハッ!」


男は息を上げながら自慢げに言う。


「ふーん、まっそこそこかな」


リリィ片手で自身の倍以上の大きさを誇るハンマーを持ち上げる。


「……………………………なにぃぃぃぃぃいぃぃいぃぃ!!」


男は腰を抜かして倒れるように尻をつく。


にやぁ、とリリィが男に笑みを向ける。


「無料でくれるって言ったよねー何本でも無料って言ったよねー」


「うっ、あぁいっ……てねーよ!無料は言ったけど何本でもはいってねーよ!だいたいイカサマだろ!絶対!魔法かなんか使ったなー?」


「いやいや、使ってないですって!」


そんな問答が数分続き半額ということで落ち着いた。




「まいどあり!ほんとにその剣でよかったのか?せっかく半額にしてやったのにやすもんじゃねーか」


「結局すぐ壊れちゃいますからねー」


「おいおい、物は大切しろってばぁちゃんとお隣さんが言ってたぜー」


「それはまぁわかってはいるんですけど」


「いいかー、物を大切に扱ってるとな、妖精が現れていろんな事を教えてくださるんだ。この国だって自然を大切にしてきたから妖精が現れてご先祖様達にいろんな魔法や知識を授けてくださったんだからな!」


「妖精…」


「おう、お嬢ちゃんがいつか剣の妖精に出会ったら紹介してくれよな!いい剣の打ち方を教わりてーからな!」


男は笑顔でリリィに話す。


「おじさんはどうしてそんなに明るくできるんですか?」


「ん、それはこんな状況なのにどうしてって意味かい?」


リリィ真剣な表情で男に問う。


「ガハハハッ、それはな、おじさんが商人だからだ!売人が腐った顔してっと運に見放されちまう。こんな時でも客は来るんだかんな。ガハハハッ」


「…今も苦しんでる人がいるのに笑えるの」


「嬢ちゃん、笑え」


「えっ?」


「…今も苦しんでる人がいる。そりゃ分かってるよ。だがな、あいつらは俺たちに悲しんでほしいなんて思っちゃいねー。少なくともあいつはそう言いやがった…おっとすまねぇな辛気臭い話になっちまった」


「いえ、おじさんにも大切な人がいるんですね…」


「あったりめーよ!超かわいい妻と子供がないるんだぜ!帰ってきたら嬢ちゃんにも合わしてやるよ!おじさんの天使たちにな!」


「うん、楽しみにしてるよ!色々ありがとうね!」


「おう!笑って生きろよ!!」


リリィはこの国を救うために駆け出す。



彼女がこれから奪っていくものの重みを正しく理解できるようになるのはまだまだ先の話。


続きます。

気に入っていただけたらブクマ。評価お願いします。

次回も幕間です。

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