10.ハトリス
誤字脱字、拙い文章すいません。
「ここの牢は人がいなくて暇だったんだ。教えてやるよ…この国の現状を」
男はこの国
「この国は代々自然との共存関係を築き、自然の恵みで人々は生活してきた。衣食住、俺たちの生活は全て自然に支えられていたんだ。だから俺たちの先祖は自然に感謝し自然を大切にしてきた」
わたしは最初に見た美しい大自然を思い出す。
あの美しさはなるほど、人々の努力あってのものだったのだ。
「俺たちの国を遅れてるだ、なんだ言ってくるやつもいるが俺はそうは思はない。なぜなら魔法が他の国と比べて段違いに発達しているからだ」
男は誇らしげに宣言する。
確かに森にあったような設置型の魔法。
あんなトラップをリリィはウルカトルでは体験していなかった。
あの魔法は彼らの言う発達した魔法なのだろうか。
疑問の答えは男によって直ぐに答えられる。
「かつての国王が森の妖精と出会った。俺たちの先祖は妖精に魔法を教わったんだ」
「妖精…」
(その生物については知っている。生物と定義するには少し違う気もするが)
妖精は万物に宿るモノだ。
剣、弓、車にも宿っているだろう。
だがその姿を見せることは基本的にはない。
その物の妖精が使用者を認めた時に現れると言われているが正確な情報は定かではない。
ただわかっていることが一つある妖精の力が強大であるということだ。
「まぁそれは今はいいだろう。今は俺たちの生活に自然が必要不可欠だということだけわかってくれれば大丈夫だ」
妖精が現れるということだけでどれだけ自然を大切に扱ってきたかがよくわかる。
「そうやって俺たちは先祖代々自然との共存関係を築いてきた、だがそれは一か月前までのことだ。一か月前にあの化け物が現れてから全てが変わってしまったんだ」
「化け物?」
「あぁ、あいつがこの国の法律を国王に変えさせたんだ」
「どうやってそんなことを?」
「いっただろう、王が自身の身を国よりも優先したって。あいつは王様を脅したのさ」
「でもそれがどうしてあんな規制に繋がるの?」
「あいつが王様の命と引き換えに要求したものは3っつ。人間と自然の隔離。人間の生活リズムの管理。食事の規制。これらを王は自分の命と引き換えに認めたんだ」
「でも…どうしてそんな要求」
「さぁな、ただその要求がこの国の人間にとって致命的だったということは確かだ」
「そんな…」
「結果ほとんどの人間が犯罪者として牢屋に入れられることになった訳だ。以上この国の現状でした」
と、やはり男は諦めたように言う。
「どうします?、巫女さん。この国に犯罪者が多いっていうのはどうやら違うみたいですけど…」
リリィは巫女にだけ聞こえるように言う。
「そうですねぇ…リリィちゃんが決めていいですよ。人間が牢屋に集められているというのは私達的には好都合だと思いますけどね」
(確かに人を殺すならこれだけ好都合ということもないだろう。魔王を殺すために人間を殺す。だがそれは本当に最適なのだろうか)
人間を殺した時に得られる経験値が微々たるものだということがレースが100人の人間を殺した時にわかったのだ。
レースが100人の人間を殺し終えた時に彼女のレベルは15にとどまった。
10人ほどの時にLv10になりそれ以降ほとんど上がらなくなったのだ。
リリィが男の子を殺した時にLv2から18までレベルアップしたので勇者を殺した時に得られる経験値がいかに多いかがよくわかる。
(なにか、人間を殺す以外の方法があるんじゃないか)
リリィはそんなことばかり考えてしまう。
(わたしは…できるなら殺したくない……)
そして決意する。
「わたしは…この国を救いたいと思います。やっぱり一般人は殺せないですよ。わたしには…。なのでとりあえずは王と化け物は殺そうと思います」
(うーん?おかしいですよねぇ。やっぱり。人を殺す事を躊躇するなんて、かと思えば殺すときめたときには一切躊躇しない。なんて、この子の精神はどうなってるのかしら)
巫女は薄く笑う。
「そうですか、わかりました。リリィちゃんがそうしたいならそうしましょう」
「はいっ!まずはこの国の王のいるところに行きましょう」
リリィは意気込んで目標を口にする。
「とりあえずここからでないとかなぁ」
巫女は目の前の檻を見ながら言う。
「どうしますか、わたしの剣は前の戦いで壊れましたし…」
「攻撃系のスキルはもってないのよねぇ?」
「そうですね、どうしましょうか」
巫女が顎に手を当てて数秒黙り込む。
「…レベルアップすれば身体能力が向上するんですよねぇ。それじゃあ鉄の檻くらい壊せるんじゃない?」
リリィが檻に近づき二本の鉄の棒を横に折り曲げる。
「あっ…」
「開いたわね…」
「開きましたね…」
「…いこっか」
「…そうですね」
二人は笑いながら牢屋から出ていく。
「あっ、そういえばあの男の人はどうします?」
目の前の牢の中にいる人影を指さしていう。
その牢屋に近づくとはっきりと男の顔が見えた。
若い白髪の男だ。
「あんたらどうやって外に!?」
おとこはひどく驚いた様子で言う。
「頼む!俺も外に出してくれ!」
リリィ巫女に視線を向ける。
男嫌いの巫女に気を使ったのだろうがその眼には助けたいと明確な意思が宿っていた。
「まぁ道案内はいりますしね。いいんじゃないせすか」
「ありがとう巫女さん!」
そう言いながらリリィは男の入っている牢屋の鉄柱を折る。
「あ、ありがとう。凄い力、だな」
「そのーわたしも乙女なんでその、なんていうか」
「あぁすまなかった。感謝する。とりあえずここから出なくては、こっちだついてきてくれ」
男は先頭に立ち歩きだす。
「なんか生意気じゃない?ここで殺した方がいいと思うなぁ」
「いやいや、駄目ですって巫女さん!さっ行きましょう!」
「リリィちゃんがそう言うならしかたなですけど…」
巫女は不満そうにしながらリリィの腕に抱き着く。
「巫女さん!?」
「我慢するんだから、これくらいいいでしょう…」
「そう言うことならまぁ」
リリィは照れながら答える。
3人は出口に向かって歩き始める。
「ふふふ照れてるリリィちゃんは可愛いなぁ」
「恥ずかしいので辞めてください!」
続きます。気に入っていただけたらブックマークよろしくお願いします。読んでいただきありがとうございました。




