8.操舵室の戦い〜夜〜
エロ成分マシマシのR17の箸休め回です。
なのに重要だとか。
誤字脱字、拙い文章すいません。
「暇だぁぁぁぁぁぁぁあ!!」
出航から3日、わたし達は海の上を彷徨っていた。
「べ、別に迷ってなんかないんだからね!」
とは巫女の言である。
「り、リリィ、さん。私、もう、ダメ、で…す…うっおばぁぁぁぁぁぁ」
「レース!レェース!!!」
レースは出航して2、3時間で船酔いで潰れた。
綺麗な海を汚してしまうのは心苦しいが船の外に出してくれたので安堵する。
さらに2日が経過し。
食料の備蓄はあと2、3日分しか残っていない。
そもそもこの船は偵察から帰ったところで船の備蓄が最初から少なかったのだ。
決してわたしが大食いとかそんなことはない。
「巫女さん!このままじゃ餓死で全滅ですよ!」
わたしは船の内部にある操舵室へ入り巫女に苦情を放つ。
「…そうね、このままどうせ死ぬなら最後に私と楽しんで死ぬのも悪くないと思わない?」
巫女は二の腕を使って胸を押し出し、わたしの誘惑を始めた。
レースは100はあるだろう個室の一室で横になっている。
誰かがこの部屋に入ってくる、そんなことはありえない状況だろう。
巫女は美人だ、同性のリリィから見ても素直にそうやって賞賛できる。
(そんな巫女に言い寄られるわたしはなんて幸せものなのかもしれない)
そんな思考が働く。
普段のリリィならそんな誘惑など全く効果はなく、拒否、拒絶していただろう。
だが、リリィの精神状態は現在通常のものではなかった。
極度の暇状態、あるいは餓死するかもしれないという不安、1度くらいはそういった事をしてみたいという興味、そういった様々な要素が絡み合い、絡み愛。
「お、お手柔らかにお、お願いします」
やはり何か精神異常の魔法でも掛けられてしまっているのかもしれない。
巫女を受け入れる。
「わたし、今傷だらけで。あんまり見られると、その、恥ずかしいです」
「大丈夫よ、とっても可愛いわ!」
「ん、巫女さん、は。女性の方が好き、なんですか?」
「そうねぇ、男は…汚いじゃない」
「あっ、あ、汚い、ですか」
「男なんてどうせ私達の事を欲望を満たすための道具くらいにしか思ってないわ」
巫女は攻める手を、身体を止めずに言う。
その言葉はとても悲しいもので。
「はぁんっ、でも、そんな人ばかり、じゃないと、思いますよ」
「そうかもしれないわね、でも私は……あなたみたいに可愛い女の子の方が好きだわ」
巫女はより熱く、激しく、身体を動かす。
それはまるで彼女の過去を洗い流す行為のようで、自身の汚い部分を、汚れてしまった部分を綺麗なもので浄化しているような。
そこからは何も考えれなくなった。
本気の巫女の技に抗う精神をわたしは持っていなかったし、相手に抗う気すら起こさせない、恐ろしい技だった。
人がその性格を獲得するのにはなんらかの過程がある。
明るい性格は暗い過去を隠すため。
同性趣味は異性への憎しみ、恐怖。
その行動は全て復讐の為に。
巫女は静かに笑う。
先程までリリィに振る舞われた数々の絶技、それは巫女が最も嫌いな醜い自分の証明。
巫女はリリィを愛している。
この事実が巫女の心をより歪に変容させていく。
「ほんと、可愛い子。汚れきったわたしとは大違い…」
巫女は寝てしまったリリィに布団を掛け。操舵に戻る。
操舵室で行われた2人の行為はそうして幕を閉じた。
リリィは目覚めると全裸のまま寝てしまった事に気が付き頬を染める。
「起きたの、おはよう」
「み、見ないでください…」
リリィは布団に包まり肌を隠す。
「あなたの身体で私が触れてないところなんてないわよ」
何を今更と言わんばかりに巫女は言う。
「さっ、着いたわよ」
「…何処にですか?」
「あれ、言ってなかったかしら」
巫女は前方に見える陸を指さし高らかに言う。
「世界一犯罪の多い国、犯罪帝国ハトリスよ!」
「犯罪の多い国、ですか?」
「犯罪者なら殺しても罪悪感が少なくてすむんじゃないかって思ってね」
(確かに、わたしが最初に殺したのも犯罪者だった。巫女さんの言う通りかもしれない)
「あ、ありがとうございます」
「いいのよ、裸で触れ合った中じゃない」
「そ、それは忘れてください!…あれ、もしかしてもうすぐ着くって知ってたんですか!」
「ふふふ、それじゃ早速上陸しましょうか」
はぐらかすように巫女は笑顔を作る。
そして巫女は舵を切る。
勇者が強くなる為に、人を殺す為にあそこに行くのだと明確な自覚を持って。
続きます。気に入って頂けたらブックマークよろしくお願いします。
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