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説得?

話が膨らんでまた旅に出るまで行かなかった・・・


予定はあくまで予定ですね・・・


8・26 意見を頂いたので最後のほうに加筆修正しました。

 館に戻り、しないよりはと思いカインやアーネストのいる執務室に向かい、冒険者ギルドで起きたことを説明することにしたコウ。


「がっはっは!いきなり二つ名持ちか!ここは国の最南端とはいえ、ギルドは世界規模で運営してるからな!おそらくコウの名前と二つ名はすでに広まっているだろうな!」


 その言葉にげんなりとするが、名が上がるならば目的を達成しつつあると思うので良しとする。


「それとその襲ってきたであろう人物のことはこちらで処理しよう」


 カインはそういうと執事のクロウを呼び、一言二言話すとクロウはすぐに出ていった。


「そしてコウ君、お礼というわけじゃないがアーネストの案でね、ある程度の装備を用意させてもらったよ。もちろん、基本的に防具だけど魔物の素材剥ぎ取りなどにナイフなどは必須だからね。そういった雑事に使うものも一通りそろえてあるから、安心してくれ」


 そうして渡されたものは、小手、といった感じのひじから先を覆う黒い革プロテクターと、黒い革ジャケット、また黒い革のズボンといった、全身黒ずくめになりそうなセットである。


「がっはっは!コウは黒髪黒目だからな!いっそのこと全身黒にしてしまえとそれらを用意した。素材も一級品だぞ!コウくらいの技量があれば買い替えることなく使いつづけることもできるだろう。プロテクターは本来防具ではあるが、コウが使えば武器にもなるだろうしな!」


 これはまた、着る人を選ぶ装備だな。


「ありがたいが、そこまでしてくれていいのか?」

「うん・・・おそらくだけど、アルメリアもコウ君についていくと言い出すと思っている。本来ならそんなことを許すわけにはいかないが、コウ君の人柄などある程度は把握しているつもりだからね、君と一緒ならそう悪いことにはならないと思うんだ」


 そういうカインはちょっと震えていた。

 怒っているのか悲しんでいるのか髭もじゃなので表情が分かりにくい。

 だが一人娘を男の旅についていくだろうことを許可するんだ、男親にとってこれほど耐え難いことはないのだろう。


「もし、そうなったらアルメリアはしっかりと守ることを誓おう」

「ふふふ・・・森に送るときは冗談交じりだったけど、アルメリアの態度を見てれば分かるからね・・・」

「がっはっは!ついでにミリアも連れて行くといい!コウとお嬢ではちょっと世間知らずすぎるからな!」

「おいおい、おっさんの右腕じゃないのかよ」


 あっさりとミリアを手放そうとするアーネストにあきれ交じりに言う。


「ミリア、秀才だからね。腕もたつけどやはりサポートという面で彼女の右に出るものはそうはいないだろうから、僕もおすすめするよ」

「がっはっは!こちらはクロウもいるしどうとでもなるわ!それよりもお嬢のサポートとして連れていくといい!」


 カインからのお墨付きも出て、送り出す気満々である二人。


「本人がいいと言ったらな・・・」

「安心しろ!ミリア本人に話はすでに通してある!お嬢が行くと言ったらだが、かまわないそうだぞ!」

「おいおい、本気かよ・・・」


 これはいよいよ本格的に連れが二人になりそうだ。

 コウとしてはサポートのミリアはいてくれると助かるし、アルメリア自身も治癒魔法の使い手として、いてくれるととても助かる存在だ。・・・二人とも容姿も優れているしな。

 改めてアルメリアの容姿を説明すると・・・年は16、17といったところで肩までより少し長めなはちみつ色の金髪はゆるくウェーブかかっており、その髪は日の光が当たるとまさに輝かんばかりの美しさである。さらに目鼻立ちはやや幼い感じがするが整っており、その瞳はサファイアのように青く綺麗である。また身体の方も年相応に育っており、すらっとした手足のわりに体はメリハリがあった。性格は箱入りだった反動か少しお転婆というかなんというか割とアグレッシブな感じである。気にするほどではないので、なかなかに理想的と言えるだろう。

 ミリアは年の頃はアルメリアよりちょっと上といった感じで19か20といったところだろう、黒髪に犬か狼かわからないが髪と同色の獣耳がついている娘である。瞳の色は紫色といった感じであり、不思議な色合いをしていた。また、騎士団の団長補佐という立ち位置からか、凛々しい印象を受ける。体つきはアルメリアと比べると乏しい感じではあるが、決してないわけではなく、その凛々しさと相まって仕事の出来るお姉さんといった風情だ。性格も几帳面だとは思われるが決してお堅いわけではなく、臨機応変に対応できるので、もしついて来てくれるのであれば頼りになるであろうことが分かる。


 やがて時は過ぎ、夕食の時間に食堂にいつもの5人が集まるとアルメリアからカインに大事な話があると、まさにカインが言っていた通りのことが切り出される。


「・・・私が小さい頃からお母様が言っていました。この人と決めた人が現れたら、どんなことをしてでもついていきなさいと。私はコウさんについていきたいと思っています。ですからお父様、私のわがままをお許しください・・・」

「うん、いいよ」

「お父様・・・お願いしま・・・え?」


 真剣な表情でお願いし頭を下げるアルメリアにあっさりと許しを出すカインに、反対されたと思ったアルメリアはさらに頭を下げお願いを・・・と途中で気づいたのか、顔を上げる。


「お父様・・・? 今なんと・・・」


 アルメリアは聞き間違いかと再度問うが、


「だから、いいよ?というか僕からすでにコウ君にお願いしてあるんだ。僕もコウ君以上の人はそうはいないと思うからね」

「よろしいのですか?」

「うん、正直なところ一人娘なんだから当然反対したいところだけど。マリアのおなかに息子か娘かわからないけどいることもわかっているし、これからいろいろ忙しくなると思うからね」


 ぶっちゃけるカインに


「え、お母様は体調が悪いんじゃ・・・」


 そう問い返すアルメリア。母親はマリアっていうのかと内心思っていると


「うん?マリアは身体が弱いからね、妊婦に勧められる体力回復のポーションをお願いしたんだよ。アルメリアのおかげで効果も高くなったし、容態も安定したから、流れるってこともないだろう。アルメリアにも説明したと思うんだけど・・・」


 そう答えるカインにアルメリアは狼狽する。


「・・・お母様は急病だったのでは・・・ないのですね・・・うう、知識のなさが恨めしいです」


 ただの上級ポーションだと思っていたものが特殊なものだと分かり、勘違いしていた自分が恥ずかしいのか顔をあからめてうつむくアルメリア。


「まぁ、そういうことだから、ちゃんと町に着くたびにギルド経由で連絡さえくれればコウ君についていくことに反対なんてしないよ」


 そういわれて、アルメリアはちらりとコウのほうを見る。

 その視線を受け止めて、苦笑するコウはしかし頷いて肯定してやる。

 それを見たアルメリアは顔をほころばせて喜ぶ。

 そこに、今まで沈黙を保っていたミリアが発言する。


「お嬢様、私もサポートとしてついていくことになっていますので、よろしくお願いしますね」

「ミリアもついてくるのですか?」


 初耳だったアルメリアは驚いた顔を見せるが、やがて納得したのか一人頷いていた。


「わかりました、これからよろしくお願いしますね、ミリア」

「はい、お嬢様とコウさんのサポートはお任せください」


 そこで話が終わったと見たか、食事が運ばれてくる。

 そして食事がすむと、軽く雑談をして解散する。

 コウはあてがわれている部屋に戻ると、軽く鍛錬をしてそのあと汗を流すためバスルームに向かい、軽く汗を流しながら昼の出来事を思い返す。

 アルメリアに手を出そうとした男に対し、思っていた以上に苛烈な攻撃をしたことだ。

 どうやら自分はアルメリアを身内と考えるほどに情が移っているようだ。


「まだ会ってから三日なんだがな・・・不思議なものだ」


 コウは一人苦笑し、備え付けのタオルで体を拭いてから部屋に戻る。

 夜着に着替えてベッドに腰掛け、これからのことを考える。

 ミリアは自衛の手段があるが、アルメリアは出会ったとき賊に襲われていたが抵抗する手段がなかった様で、ほぼされるがままであった。


「いい機会だ、アルメリアに護身術でも教えるかね」


 教えるという行為は対象のために噛み砕くことで、より技に対する理解を深めることができるし、反復にもなる。

 こちらに来てから少々やりすぎている感じもするので、加減を知るためにもなるし、アルメリアのためにもなるので一石二鳥である。

 コウはベッドに体を倒すと、明日からの日々を思いニヒルな笑いを浮かべた。


「楽しくなってきたじゃないか・・・」


 そうつぶやくと、目を閉じ眠る。

いかがでしたでしょうか、おかしな部分とかあれば指摘していただけるとありがたいです。

また、ある程度話を進めるためにさくさく進めています・・・(進まないけど)が、旅立ちの後いったん更新を止め、話を見直して加筆やらしていくつもりです

あくまでつもり。もしかしたら続き書くかも・・・ほんと行き当たりばったりだ。

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