第64話 『ゲランダ』
液体みたいにドロドロになったし、もう死んでるだろう。
この状態で生きられるはずがない。
「これでとりあえず終わったな。ルーベス、お前にはまだ話がある――」
「待ってください、ラングさん!その女神は死んだら次の段階があるんです!」
「次の段階?うわっ!」
いきなりドロドロしたものが光り出した。
思わず手で光を遮る。
手をどけると、そこにはさっきまでいなかった男がいた。
いや女か?性別がわかんないぞ。
白いローブを纏い、フードを被っている。
そのせいか、影で顔が暗く見える。
だが、目だけは見える。
目から光を放っているのか。
それに足がない。
ローブの足の部分は破けていて、まるで浮遊霊のように宙を浮いている。
手には大きな鎌を持っている。
それだけ聞くと、まるで死神だ。
「あいつの名前は『ゲランダ』です!みなさん気を付けて!」
「ゲランダか。どうせ見た目が変わっただけだろ!」
俺はゲランダを睨み、走り出した。
「あ、危ないです!ラングさん!」
ゲランダは鎌を掲げると、俺に向かって振りかざした。
一瞬背筋がゾワッとする。
俺はすかさずその攻撃をかわした。
なんだ、今の感覚は……?
振り向くと、後ろの地面は抉れていた。
どういうことだ。
切れてるんじゃなくて、消えてる。
「ラング、余所見するな!」
「うぉっ!」
ぎりぎりのところで攻撃を避ける。
ケリウスのおかげで助かった。
「なんだよ、こいつ」
「ゲランダが持ってる鎌は空間を消すんだ!」
「空間を消す?」
「正確には、どこかの異空間に飛ばすんです!」
なんだよその能力。
いや、でも俺の方が能力は上だ。
それに、当たらなければその能力は無意味だ。
俺が遠くから闇を放てば、一発で終わる。
構えをとり、手から闇を放とうとすると、ルーベスから衝撃的な言葉が聞こえてきた。
「ゲランダには、火や闇などの攻撃は効かないんです!」
「なにっ!?本当か、それは!?」
試しに巨大な闇を放つと、その闇はゲランダに当たらずにすり抜けてしまった。
「ほ、本当に効いてない……」
慌ててケリウスとルシアも、闇と雷を放つが、全部当たらずにすり抜けられてしまった。
「な、なんで……ルーベス、お前も攻撃しろ」
「無駄ですよ!ゲランダは浮遊霊のようなものなんです。だからすり抜けて攻撃が効かないんです」
武器に頼るただの雑魚と思ったが、そうでもないらしいな。
「一体どうすれば……」
「ラング、ここは一旦逃げるわよ!」
「……それが一番いいかもな」
またゲランダが攻撃をしかけてきたが、華麗に避け、みんなのところに向かい、ゲランダから逃げることにした。




