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奴隷は魔王となり、復讐を決意する。  作者: 影月命
第5章「錬金術師の最強兵器」
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第53話 『スランガの家』

俺たちはあれから、森を抜け、スランガの家に向かった。

ちなみに森は焼け野原となってしまった。

まあ、別に俺は関係ないからどうなったっていいんだけどな。


「そういえばちゃんと魔石は持ってきたんだろうな?」

「当たり前だろ?一番必要な奴なんだから」


ケリウスが魔石を三つ見せながら言う。

俺は安堵のため息をついた。


「左手が手に入ったのはいいんだが、気体のようなものだからか、物とか掴めないんだよね」

「そんなこと言われてもな……」

「あ、そうだ。手袋つければいいんだ」

「手袋?そんなものどこにあるのよ?」

「スランガ、お前に家にあるか?」

「え、ああ、あるけど」

「なら、それくれよ」

「わかったよ。どうせ、ダメだと言っても痛い目見るだけだろうしな」


家につき、中に入る。


「へぇ~、意外と普通なんだな」


二階建ての一軒家。

よくもなく、悪くもない。


「こっちだ」


スランガについていき、部屋にたどりつく。

俺たちはソファに座った。


「ちょっと待ってろ」


スランガはそう言って、部屋を出て行った。

手袋を探しに行ったんだろう。


周りを観察していたが、ぱっと見殺風景だ。

この部屋の内装はテーブルとソファが二つだけだ。

すっきりしすぎているな。

なんか落ち着かない。

俺的にはもう少し物があった方がいいと思うんだが。


「……あ、そうだ。ルシア、訊きたいことがあったんだけど」

「ん?何?教えて?」

「お前の属性ってなんだっけ?一応強さとか知ってた方がいいと思うんだ」

「そうね。私は雷属性。雷を降らせたり、手から電気を出したり、自分自身が雷になることもできる。その状態なら、移動も速い」


中々強そうだな。


てかスランガの奴、遅いな。

まさか逃げたわけじゃないよな。

できないと思うけど。


「待たせたな」


そんなことを考えてると、スランガが戻ってきた。


「ほら、手袋」


スランガがいきなり手袋を投げてくるから、少し焦ってキャッチした。

黒い手袋か。まあいい。


俺は手袋を左手にはめ、手の感覚とかを確かめた。


「……うん、いい感じだな」


スランガは奥のソファに座り、俺たちを見つめる。


「じゃあ、話をするか」

「話って何を」

「色々と訊きたいことがあるんだよ」



「なるほど、なんでもいい。言ってみろ」

「まず、なんでお前等が兵器を必要とするかだな」

「簡単なことだ。アルクスカ大陸を支配するためだ。兵器を使って一気にアルクスカ大陸に住んでる奴をぶっ殺す。そしたらそこに魔人や魔物を連れ込んで、俺の理想郷を作る」

「理想郷……か。それを作るのがお前の目的か。で、その兵器を作って俺に何の得がある」


どうせ殺されるんだから、無駄なことなんだよな。


「あるわけねえだろ!作ってもらったらそれでお前の役目は終わりだ」

「………そうだった。俺はもうお前の奴隷みたいなもんだったな」


それ以上、スランガが俺に質問をすることはなくなった。


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