第47話 『呪いの森』
「じゃ、頼んだよ、スランガ」
俺はニヤニヤしながら言っていた。
今のこいつに断れることはできないだろう。
「わ、わかった。でも、俺が生み出せるのは金属だ。爆発とかできないぞ」
「なるほど、必要な物があるわけか」
「そ、そうだ」
「その必要な物ってのはなんだ?」
「赤い魔石だ」
赤い魔石ねぇ。
この世界には色んな種類の魔石が存在する。
赤い魔石は爆発させることができると聞いたことがある。
ちなみに魔石はどこにあるのかというとだな。
洞窟にあるし、魔物の中にもある。
魔物を倒すより、洞窟の中で探した方が楽な気もするが、自然にできた魔石は見つけるのが困難だ。
魔物は自然のどこにでもいるから魔物を倒して採った方が早いだろう。
「魔物を狩らないといけないわけか」
魔物……。
ゴブリン!
あいつらとさえ会わなければ、俺はこんなに苦しむことはなかった。
でも、あいつらと会わなければ、ずっとクズどもと一緒にいたわけだから、ある意味感謝してるんだけどな。
「近くに森はないのか?」
ケリウスが聞く。
「国を出たところにあっただろ。そこにいけばいい」
「そういえばあったわね」
「そこに行くか」
ケリウスがその言葉を発した瞬間、スランガがニヤリと悪い笑みを浮かべたのを、俺は見逃さなかった。
ほぉ、こいつ何か企んでるな。
俺は空間に闇の渦を出す。
そして振り向き、
「じゃ、行くか」
スランガのニヤニヤは止まる気配がない。
俺はスランガを見て手招きをする。
『お前もついてこい』
と命令すると、スランガは俺の方に近づいてきた。
「え、俺も行くの!?」
「当たり前だ。逃げられるわけにはいかないからな」
スランガの表情が急にきつくなる。
やっぱり何かを企んでるな。
あの森に何か俺たちに悪影響を及ぼすものが待ってるのだろうか。
まあいい。そんなの俺たちだったら何とかなるだろう。
「お前等、行くぞ」
俺を一番に、ケリウス、ルシア、レイナ、スランガの順で渦を通った。
通り過ぎると、そこはもう森の手前だ。
森の真ん中あたりでもよかったが、何かあるかもしれないからな。
念のため森の外に瞬間移動しといた。
スランガは森を見てブルブルと震えている。
「何怯えてんだ?」
「え…い、いや……」
「お前、俺たちに何か隠してるだろ」
「な、何の話だよ」
「とぼけんな。教えろ!これは命令だ」
奴隷は飼い主に逆らえない。
スランガはすんなりと教えてくれた。
「っ!この森は、呪いの森と言われている」
「へぇ~、なるほどな。なんでだ?」
「この森には災害を司る女神が存在する。雷が落ちたり、火事が起こったりと、数々の災いが降り注ぐ」
「災いねぇ。自然には勝てないというが、俺はいずれ魔王になる男だ。抗おうじゃねえか。自然に」
そして俺たちは森に足を踏み入れた。




