第41話 『錬金術師』
「どっちがスランガだ?」
「こっち」
レイナは右の方を指差した。
あいつがスランガか。
で、あの横の奴は誰だ。
ってか、なんでレイナそんなに震えてんだ?
その目は、左の奴を見ている。
あいつもなんか関係してるのか?
俺はその二人の前まで移動し、顔を見た。
すると、指差してない方の奴が急に動揺しはじめた。
「な、なんでお前がこんなところに!」
ん?何言ってんだ、こいつ。
「どうした?」
「いや、なんでもない」
明らかに何かを隠している。
ケリウスたちもこっちに来た。
スランガの目にレイナが入ると、いきなり火の攻撃をしかけてきた。
俺たちはそれを咄嗟の判断で避ける。
スランガはレイナを睨みつけながら、
「お前、生きてやがったか」
「待て。落ち着け。どういうことだ!なんで攻撃をしかけてきた!」
「その女がグライズを殺したからだ」
そう言いながらスランガは横の奴を指差す。
この横の奴はグライズというのか。
「え、でもそいつ生きてるじゃねえか」
「俺が蘇生魔法で蘇生してやったんだよ」
蘇生魔法は禁断魔法とも言われている。
禁じられている魔法ということだ。
要するに、レイナがこのグライズって奴を殺したから、スランガが復讐するためにレイナを襲ったのか。
でも、レイナはなんでグライズを殺したんだ?
「今度こそ死ねええぇ!」
スランガがまた攻撃をしかけてきた。
だが、俺は避けるしかない。
貴重な駒を失うわけにはいかない。
せめて兵器を作ってから死んでもらわないと。
このグライズとかいう奴なら殺しても問題ないけどな。
俺はスランガの攻撃を避けた後に、グライズに向かって闇を放った。
だが、グライズの近くまで来たところでなぜか闇は消えた。
「何!?」
するとグライズがニヤリと悪い笑みを浮かべる。
「お前等がなんで牢屋を脱出できたのか、さっきまで疑問を抱いていたが、すぐに解けた。俺が一度死んだから、属性無効の効果がなくなったんだな」
この言い草、こいつがあの属性無効の持ち主だな。
で、レイナがグライズを殺したから、俺たちが闇とかを使えるようになったと。つまりそういうことか。
やっとあのときの謎が解けた。
って、納得してる場合じゃない。
さっき闇が消えたってことは、また属性無効を発動させられたってことだよな。
試しに、手に力を込めてグライズに向けてみる。
が、やはり何も起こることはなかった。
「ナイスだグライズ。後は俺に任せろ!」
スランガは錬金術で、手から剣を生み出した。
「これが錬金術の力だよ!」
スランガは大声を発しながら、俺に向かって剣を振りかざしてきた。
俺は空間から恐魔の宝剣を出し、すぐにその剣でガードする。
剣と剣がぶつかりあう音が鳴り響く。
「俺だって武器持ってんだよ。ケリウス!」
「ああ、任せろ!」
ケリウスも空間に収納してた痛魔の魔剣を出し、グライズに向かって走った。
だが、グライズが放った尖った氷で肩に深い傷を負ってしまった。




