第17話 『痛魔の魔剣』
城にたどり着くと、中に入り、真っ先に剣があった部屋に向かった。
ドアを開け、中に入ると、先ほどと変わらないオーラを醸し出していた。
剣に近づき、握って引き上げようとした。
重たいが、抜けないほどではない。
踏ん張りながら剣を引き上げ、徐々に抜けていった。
確か痛魔の魔剣は、刃が鋭くないんだよな。
見た感じ鋭さはないように見える。
でも、普通の剣の刃のように光っているから、よくわからない。
こういうときは確かめんだ。
人間でな!
剣を持ってもう一度街に向かう。
下りて周りを確認したが、俺がさっきいたところにはもう誰もいなかった。
「ちっ、どこに逃げた!」
大きく舌打ちをし、周りを睨みつける。
とりあえず冷静になろう。
飛んで探せばいいだけのことだ。
上空に向かって飛び、どこに人間がいるか細かく探す。
すると、どこかに向かって逃げるように走る三人組を見つけた。
俺の唇の右端が吊り上がる。
「見-つけた」
その瞬間に、人間の前にダンッと下りた。
「ひっ!」
「お、お前はさっきの!」
剣を引きずりながら徐々に歩み寄る。
近づくと同時に、相手も後ずさりをした。
刃に魔力を込めて、振る構えをとる。
すると、刃は徐々に紫色に光り出した。
「フッ」
男たちに殺意の籠った笑みを見せ、俺は走った。
パニックになってるからか、男たちはピクリとも動かない。
まあ、それの方が俺にとって好都合なんだけどな。
そして腰に向かって剣を振った。
振り返り、見るが、血は出ていなかった。
男は何が起こったのかわからなかったのか、硬直していた。
が、それも一瞬。
鼓膜が破れるような轟音が場に鳴り響く。
「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
頭を抱えながら、倒れ込み、暴れまわる。
いつまで経っても叫ぶのをやめようとしない。
涙を流し、狂ったように暴れている。
叫び過ぎたせいか、喉が裂け、口内に血の味が広がる。
だが、声は鳴り止まない。
止めたいのに、止まらない。
頭が痛い。
死にたい!死にたい!
これで確信した。
こいつは痛魔の魔剣だ。
他の二人は発狂する男を見て、より恐怖を増したようだ。
ガタガタと震え、怯えた表情で俺を見ていた。
もちろん逃がすつもりはない。
こいつらも、この剣の餌食になってもらう。
歩きながら近づいてるのに、震えるだけで全く逃げようとしない。
フッ、バカだな。
そんなのお構いなしに俺はその二人に剣を当てた。
すると、あの男のように暴れながら発狂しだす。
楽しい。
気分が晴れるような気分になる。
殺すときのより気持ちいい。
やっぱりただ殺すのはやめよう。
永遠に、死んだ方がマシと思うほど、苦しんでもらう。
闇の呪いで傷つけあってもらう。
恐怖を味わってもらう。
死を体験するのはその後だ。




