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転生したら悪役令嬢の白豚パパでした!?~うちの子は天使で元恋人は最強騎士です?オーラを見極め幸せを掴め!~  作者: 緒沢 利乃
領地経営編 ②

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領主、かわいい攻撃を受ける

兄上の伴侶であるイライアス様は芸術がお好き。美意識も高く美して調和が取れているものを好む。本人のセンスもよく、彼は流行を追うのではなく作り出す人だった。


「最近の流行は少々派手でね。胸元や腕、背中を露出する傾向にある」


ムムッと眉を顰めながら紅茶を口に運ぶイライアス様は、うんざりとした口調で女性の服飾について話す。


「どうも女性らしいラインを見せることで男性からのアプローチを狙っているらしいが……露骨過ぎて避けられている。それなのにその自覚がなく、露出傾向だけが盛んになっていってるんだ」


イライアス様が依頼されるドレスのデザインも、肩出しならまだいいが胸がポロリしちゃいそうだったり、足も膝が見えそうな丈やスケスケ素材のリクエストが多く、最近は依頼を断っているとか。


「シャーロット嬢なら、清楚で美しいデザインのドレスを着こなせると思ってね」


パチンとシャーロットちゃんに向けてウインクをするのはやめれ!


「とと様。シャーロットちゃんのドレスはいつできます?」


両手でマドレーヌを持ち、ちまちまと食べていたトレヴァー君が頬をほんのりピンクに染めている。


「セシル様の要望ではデビュタントのドレスだったか?」


「それはもちろんお願いしたいです。ただ、秋の社交には王都に一緒に行くつもりです。そのときのドレスもお願いしたいのです」


今はドレスの依頼を断っているなら秋のドレスも頼んでもいいよねー?

背格好と髪と瞳の色を伝えて既製品の衣服は用意してもらったけど、シャーロットちゃんによく似合うワンピースが多くて、俺はイライアス様の審美眼には絶大な信頼を寄せている!


「ふむ。デビュタントは来年にしたほうがいいな。なら秋は夜会の参加を見送ろう。ディドレスで貴族子女とのお茶会に参加することを勧めるよ」


イライアス様の助言に俺も納得して頷いた。

シャーロットちゃんは領地に籠っていたし、周りの貴族の子女とも交流がないから、いきなり社交界に放り出すのはよくないよね。


「大丈夫。僕の顧客から性格の良い貴族家を抜粋して、招待しよう。それまでは僕とレックスで完璧なレディーにしてみせるよ」


う~む、シャーロットちゃんの周りに美男子が多いのは不本意だが、今までセシル君のせいで淑女教育が滞っていたのだから、ここはイケメンたちに任せてみよう。

但し、シャーロットちゃんに手を出したら地獄を見せる!


「よろしくお願いします」


グギギギッと口角を無理やり上げると、イライアス様は俺の顔を見て呆けたあと、大爆笑した。

くそっ! イケメン滅びろ。
























ハーディング一家は存分に西側領地サレルノを視察すると、馬車に乗りオールポート伯爵邸へと移動した。


トレヴァー君もカラーシープを撫でてご満悦だったし、ロブは早速、職人たちと殴り合いの喧嘩をしてたし、ジェシカもマシュー夫婦も隠れ住んでいたなんて思えない様子であちこちに口を出していた。


うん、イライアス様がシャーロットちゃんをめちゃくちゃ気に入ったのは予想外だったけど、まあ、いいことだと思おう。


兄上はなぁ……果樹を植えたいって話したらすぐに手配しちゃうし、糸を撚る技術者が足りないって愚痴ったらすぐに募集をかけちゃうし……、薬草園を作って薬師か医師が常駐する医局もいずれと夢見がちに話したら薬師を紹介してくれた。


いやぁ、ブラコンってすごいね? 本当に大丈夫? 毒親ママンに洗脳されてない? この白豚がそんなにかわいいか?

馬車の中で一人、首を捻る俺だった。


オールポート伯爵邸に着いたら、シャーロットちゃんはイライアス様に拉致され、マリーと出迎えたライラとメイ、家庭教師のクラリッサ女史とレックスを伴い、シャーロットちゃんの自室へと消えていった。


「ええーっ!」


いや、まずは応接室で茶を飲んで、客間に案内してからの晩餐だろうが?

ポンッと俺の肩に手を置いた兄上は、苦笑していた。


「許せ。久々に創作意欲を掻き立てるモデルの登場にイライアスも興奮しているのだ。すまんな」


「いいえ。まあ、シャーロットちゃんのドレスですから」


兄上がオールポート領に投資した金額を考えたらそのパートナーの暴走ぐらいかわいいものですが……。


「じゃあ、兄上とトレヴァーは応接室に」


「うむ、頼む。行くぞトレヴァー」


「はいっ!」


屋敷に残っていたノーマンの案内で応接室へと移動する。クラークとチャールズはそのままサレルノに置いてきたし、ハリソンたちは馬場へ回ってそのまま任務に戻る。

ベンジャミンとディーンは馬車の荷下ろしをチェックしたあと、応接室へ顔を出すだろう。


「あの……セシル様」


「なんだい、トレヴァー」


ソファーに座って、激務のあとの体を癒している俺に、もじもじした甥っ子が声をかけてきた。


「あの……えっとぉ……」


指と指をちょんちょんとして、俺の顔を上目遣いで見ては兄上の顔を見てとトレヴァー君はもじもじ。

ううむ、かわいい。シャーロットちゃんとは別の意味で推せる!


「どうしたんだい? なんでも聞くから言ってごらん」


白豚は怖くないよー。人畜無害だよーっ。


「あの、あの」


うんうん、なんでも言いなさい。


「セシル様はどうして、そんなに太ってしまわれたのですか?」


ぎゃふんっ。

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