30' 小倉 Day4
朝、目が覚める。寝起きはいい方だ。キッチンに行き、朝ごはんと弁当を作る。
ピーマンとベーコン、卵とウィンナー。昔高馬が歌ってた知らない歌を見まねで歌ってみる。涙が何滴もフライパンの中に落ちた。
「・・・おはお」
珍しく起きやがった。母親は何も言わずに冷蔵庫をあけ、缶ビールを取り出した。
そして、それを全て、流しに捨てた。
「・・・なにしてるの?もう酔ってる?」
「・・・ごめん。らら。もう、お酒やめるから」
嘘。信じられない。母親は缶を握りつぶした。
「私、昨日さ、悠太君と久しぶりに会ったんだ。その時、悠太君が私をビンタして、泣きながら、俺の親が迷惑かけて申し訳ない。でも、お前は小倉の親だろって怒鳴ってきたの。それでさ、私、目が覚めたんだ。旦那に逃げられても、私にはららがいるのに、ずつと見てこなかった。ごめんね」
「・・・」
「病院にもアル中治すために予約したから。お願い、まだ、私を母親として、見てください」
たか・・・。ほんとに、本当に君って人は・・・
「・・・うん。頑張って、お母さん。ご飯、一緒に食べよ」
登校前から泣かせないでよ。
顔を洗い、制服を着て、少し迷ったけど身体中に林檎の香水を振りまき、たかを待たずに家を出た。
「・・・行ってきます」
「うん、行ってらっしゃい」
「三界の狂人」
「四生の盲人」
「小倉が家から出てきた」
「・・・そう。じゃあ、お願い」




