45/73
23 高馬 Day3
卵焼きを口に入れる。甘い。
「ど、どうかな?」
「おいしいですね」
「そう?よかった」
「甘い卵焼きは初めてです」
「あ、そうなの?姉さんが教えてくれたんだよね。白だしと砂糖を混ぜるんだよ」
「あはは、教えられても多分家ではつくりませんよ」
「今日の昼と夜ご飯はカップ麺なの?」
「ご名答」
「・・・じゃあ、お昼ご飯のお弁当作っるから食べてよ」
「・・・わかりました。楽しみにします」
「お弁当箱は月曜日に返してね」
食器に盛られたご飯を平らげた。支倉さんのご飯は、その、失礼ないように言えば特徴のない味だった。俺が味にうるさいから気を使ってるのかもしれないが。
支倉さんはまたキッチンに戻った。俺はすることがなくなり、スマホをつけたり消したりした。ふと天気が気になり少しカーテンを開けた。
「・・・」
オシャレな観葉植物でもあるのかと思いきや、テーブルの上にはうず高く積み上がった吸い殻と、100円ライター。オレンジ色のアメスピ。俺はそっとカーテンを閉め直した。支倉さん、喫煙者なのか。今確か支倉さんは21だから吸うことはいいけど・・・初めて知ったな。
「おまたせ。お弁当できたよ」
「あはは、ピクニックのお誘いですか?」
「ピ・・・ピクニック、だっ、ダメダメ。今日学校でしょ。週末の楽しみにしよ」
・・・余計なこと言って週末の予定が増えたな。




