第1巻 第138讃歌 プーシャン神讃歌(道ひらきの友篇)
1 強いプーシャンの威厳は、
とこしえに称えられる。
その高貴なる威力の栄光は、
衰えることがない。
彼への讃歌は、
決して衰えることがないのだ。
幸福を求め、
私は助けの近くにおられる、
至福の源を称える。
血気盛んなる御方は、
すべての者の心を
己へと惹きつけ給うた。
血気盛んなる神は、
人々の心を惹きつけ給うたのだ。
2 それゆえ、プーシャンよ、
道を疾走する者の如くに、
私は称賛をもって汝を促す。
敵どもを逃亡させるために、
ラクダの如くに、
私たちの敵を遥か彼方へ
追い散らすために。
人間である私が、
至福を授ける神である汝を、
わが友と呼ぶが如くに。
私たちが高く歌い上げる讃歌を、
輝かしいものとし給え、
戦いの中で、
それを輝かしいものとし給え。
3 プーシャンよ、
その友情の中で歌を口ずさむ者は、
汝の恩寵によって、
知性においてさえ優位に立ち、
知性においてさえ高められる。
それゆえ、最も新しき
(言葉の)疾走を経て、
私たちは富を祈り、
汝の元へとやってきた。
怒りに動かされることなく、
広大なる支配者よ、
私たちの元へ来たり給え。
あらゆる戦いにおいて、
私たちの元へ来たり給え。
4 怒りに動かされることなく、
自由なる賜物を与える御方よ、
この私たちの贈り物を、
名声を望む者たちの贈り物を
受け取るために近づき給え。
山羊を車馬とする御方、
山羊に乗りし御方よ!
奇跡をなす御方よ、
私たちが霊妙なる称賛をもって、
汝をこちらへ振り向かせますように。
私は汝を軽んじたりはしない、
輝かしきプーシャンよ。
汝の友情は、
決して蔑ろにされてはならぬのだ。
解説
旅や日常の守護者であり、誠実な友として人々の心を引き寄せる神プーシャンを描いた、親しみと深い敬意に満ちた構成の讃歌です。
* 1–2節:心を惹きつける神と、友としての呼びかけ
1節では、プーシャンがその溢れる生命力によって「すべての者の心を惹きつける神(drawn the hearts of all)」として讃えられます。武力でひれ伏させるのとは異なり、その存在感と温かさで人々を引き寄せるのが彼の魅力です。2節では、人間である詩人が神に向かって誇り高く「わが友(my Friend)」と呼びかけ、敵を散らす強さと、自分たちの紡ぐ歌に輝きを与えてくれるよう願い出ます。
* 3–4節:知性を高める友情と、言葉の新しい疾走
3節の描写には、言葉を扱う者への素晴らしい教訓が含まれています。プーシャンの友情のもとに集う者は、ただ富を得るだけでなく「知性においてさえ高められる(in wisdom even they are advanced)」と語られます。詩人は己の作品を「最も新しき疾走(most recent course)」と呼び、活き活きとした言葉で神を賛美します。4節で、山羊を駆る個性的な神の姿に親愛を込め、「汝の友情を蔑ろにすることなど決してない」と誓う結びは、神と人間との純粋な信頼関係を際立たせています。




