バレンタインデー。
私にとってバレンタインデーとは、普段は地元で売ってない高級チョコを食うためのイベントである。愛の告白にチョコを添えて、など全く無縁の人生だった。私は勝負はしない。彼氏や夫にしかチョコをあげない。もはや勝利確定。八百長みたいなものである。
毎年、夫とチョコを買いに行く。
以前は通販も利用し、海外の変わったチョコを中心に2万円位は購入したものだ。現在は年齢的に大量に食べられないし、懐が寂しい事情もあり、1万円程度に落ち着いている。
余程のことでもない限りチョコはみな美味しい。美味いから売り物になるのだし、私自身も何食っても美味い味覚の持ち主です、ハイ。
父と兄が美形かつ文武両道のモテる人達で、バレンタインデーにはいつもチョコを複数貰っていた。
父が部下の女性社員から貰ってくるチョコは高級感溢れるパッケージと中身で、もしかしたら本命チョコじゃないかと乙女だった私は疑ったものだ。しかしよくよく考えてみたら、バブル期に絶好調な企業のOLさんが上司に渡すチョコをその辺りの安いスーパーで買う訳がない。不倫を疑って悪かった、実際どうだったかは知らないけど。
兄もチョコを毎年5個は貰っていた。学校の持ち物検査が厳しい時代だったので、義理ではなかったと推察する。母が兄に、ホワイトデーのお返しはどうするか聞いたら、匿名でくれた奴にはお返ししようがないと答えたらしい。名乗る勇気がないなら告白もしない方が良いかもね。特に手作り。愛が重たすぎて捨てられます。
通っていた女子校は校則が非常に厳しかった。
頭髪検査に引っかからない髪型も肩につかない長さ(ショート)、肩についたら2つに分けて耳の下で結ぶ(セミロング)、さらに伸びたら三つ編みにする(ロング)、の3種類しかなく、持ち物検査もそれはもう厳しかった。
なのにバレンタインデーは絶対に検査がなかった。2月半ばの寒い時期なのに校長室の扉も開いていた。先生もやっぱりチョコは欲しいんだよね。というか好かれているという実績が欲しいのかな。
全員漏れなくとは言わないけど、不特定多数の男や上の人間に媚びる女は友チョコより義理チョコを優先して配ります。貰っても変に期待するのはやめた方が良いかもしれない。




