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作業は攻略の要なり!

翌昼、ぐっすり眠った俺は快適に目覚めた。


明け方近くに眠ったので、この睡眠時間で体内の整合性はとれているのだろう。

ダンジョンの中は時間が狂う。

もっとこまめに時間を確認しないとな。


しっかり朝御飯を食べ身支度装備を整える。

さあ、出かけよう。

が、その前に、

隠微をかけてから家を出る。


出ると前方の階段降り口に冒険者の集団がいた。


良かった、姿消してといて。

同じく姿を消した状態の【隠れ家】を異空間収納に仕舞い込む。

そのまま彼らが立ち去るまで待った。


ちなみに隠微をかけても索敵で見つかるのではないか、と指摘されそうだが、大丈夫である。

基本的に敵対者しか摘出されない。

俺みたいに味方を緑の点で捉えることが出来るのは特殊なのだ。

闇魔法の隠微はスキルとしても生やすことは出来るが、持ち主は大体犯罪者が多い。

そして闇魔法持ちは滅多にいない希少な魔法なのだ。

ああ、だから普通の犯罪者が隠微を使った時に索敵を発動されれば、赤い点として見つけ出されてしまう。


さて、彼らはどうやら下から上の4階に上がって来たようだ。

そのまま3階上り口目指して去って行った。

ということは、ボス部屋が攻略されたのだろうか?

ボス攻略後の復活は、5階ボス部屋が1晩待機状態、7階ボス部屋がが3日待機状態だったけな?

まあ行ってみよう。


5階への階段を降りていくと踊り場の休憩スペースに大型テントが展開していた。

もしかしてこちらの冒険者達はボス待ちをしてるのだろうか?

考えてもしょうがないのでとりあえず進んでいく。


ゴブリン同様オークの階も臭いがキツイ。

隠微をかけたままだったが調度いい。

隠微は触れたり喋ったりすると解けてしまうが、こうやって戦闘の時いつもかけてれば良かったんじゃないか?

よく考えたら。


5階は1階と同じく石畳の床に石の壁で薄暗かった。

索敵を展開する。

結構な数の赤がポチポチ点っている。


オークは皮膚が固いのでエアカッターで顔、目を狙い動きを封じた所でストーンバレットで心臓の辺りに打ち込む。

これは意外と効いていて、とどめに初級無魔法のバレットを打ち込めば倒すことが出来た。

初級とは言え、俺の無魔法は中級レベルに上がったので、威力もその分上がっているから有効である。

固い魔物はこうやって1匹づつおびき出し仕留めていくつもりだ。


さて相変わらずだが、魔物魔獣の考察について本日も補足させて頂く。

魔物魔獣の体内にある魔石は、体内の保護膜に包まれて、スライム以外の魔物魔獣は討伐後、破壊されることも無く手に入れる事が出来る。

何故そんなに厳重に体内で魔石が護られてるかとういうと、魔石は魔物魔獣が外部から摂取した瘴気を浄化した後の魔素の塊、受け皿でもあるのだ。

瘴気から生まれ、肉体は毒性の塊の癖に、体内では常に浴びた瘴気を浄化している

こいつらが存在するのは、澱んで瘴気となった魔素のせいだが、その存在自体はまるで浄化装置だ…

人に害成す脅威でありながら、必要悪のようでもあり、なんとも言えない気持ちになるよ…



考察という名の思考をあれこれしていたのだが、

ふと、早く魔法レベル上げたいな、とか考えていたら…


いい加減に剣術や体術、他武器の技術の勉強と鍛錬をせよ! と、ユリウス大先生の指導が入った…


分かってるけど魔法の方が楽なんだよな、それにそれらは独学じゃ無理だしさ。


ユリウスの指摘は俺自身もそうだよなと自覚していることだった。

俺は魔法師だが、パーティーを組まず一人でやってくつもりなので、魔法師と言えども、ある程度戦えるようにならないと危ない。

そう、程よくオールラウンダーにならないといけないのだ。


帰ったらやるから今はダンジョンのアドバイスだけしてくれと頼んどいた。


作業のように先程の方法でオークを倒していく。

オークの魔石はゴブリンよりかは大きかった。

オークの革のドロップも程よく手に入ったので、これだけでも結構な金額になりそうだ。

作業作業作業と根気よく続けてると、

正志が、継続は力なり!とか吠えていた。

いや、やってんのは俺だけどな!



そして、

6階への降り口前に辿り着く。

ふと見れば隣に、重厚な扉があるのに気が付いた。


ここがボス部屋か?


ボスの部屋はオークを倒してからでないと入れない。

だからさっきの冒険者達も、たとえ近くても、こちらの6階層間の踊り場で待機はしなかったのだろう。


駄目元で扉を押し開こうとしてみた。


・・・・・・・・


駄目だった…


ちっ、


やっぱ、4階に上がってきた連中が入った後だったのか。


う~~ん、いっそ先に、7階ボスの所へ行ってみるか?


そこが駄目でも、入れるまで待って、下から攻略するのもいいんじゃないか。


よし先に行こう!




6階に降りる。

途中の踊り場で食事と魔力回復ポーションを飲む。

準備を済まし6階の中に入っていった。

そこは、薄暗い鬱蒼とした森になっていた。

うわあ。

いかにも熊が出そうってか。


『索敵展開』


はあ、いるいる。

うん、でもここ地面あるし、落としまくってやる!


発見、落とす、魔法!

ここからまた作業無双した。


前世のユリウスがまた呆れた顔をしているが、無視だ、無視!

効率が一番。

サクサクと魔ベアを狩り、毛皮をしこたま手に入れた。

あれ、そう言えばここ、あまり冒険者を見かけないな。

3階4階5階は、結構な攻略者数が居たのに。

此処の索敵の赤い点はまばらだ。

疑問に思いながらも、進んでいくと理由が分かった。


4階の草原も広かったけど、ここは更に広い。

もしかして嫌がられてる?

でもそれなら、7階のボス部屋は攻略されてないかも。


根性で倒しまくり7階降り口前まで辿り着いた。

ぜーはー…

マジで疲れた。

時間は?

え、

朝方の4時ぃぃ~~~~!!


駄目やん、時間見ながらって出かける前に自分で言ってたやろ…


俺は超ダッシュで、異空間収納から【隠れ家】を適切な場所に出し、隠微、魔獣除けと処置して家の中に駆け込んだ。


いや、焦るな自分。

これは仕事じゃない。

ゆっくりマイペースでやっても誰に迷惑かける訳じゃないんだ。



風呂に入って汚れと疲れを取り、疲労を回復。

体に優しいポトフと甘い焼きたてのシナモンと林檎のパンをたらふく食べて満足する。

美味い。

ゆっくり寝て明日はボス部屋目指すぞ!


頑張れよ、と前世達の声を聴きつつ秒で寝落ちた俺だった。


zzz

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