第六話「最後の夜」
今日は、じいちゃんの言いつけ通り真っ直ぐ家に帰ってきた。
金曜日だし、友達から放課後「遊ばない?」とお誘いも受けたけど、じいちゃんと約束したし、何よりもじいちゃんの様子も気になり「ごめんね」と断った。
時刻は21:35。
夕飯とお風呂も済ませて、今はこたつでまったりタイム。
テレビから漏れるバラエティー番組の笑い声をボーっと聞きながら、温かいコーヒーを飲む。
こんな穏やかな時間がずっと続けばいいのになぁ、と柄にもなく感傷的になる。
ーーガラッ
じいちゃんが風呂から上がり、こちらに顔を覗かせる。
「あ、じいちゃん。
じいちゃんも一緒にこれ食べる?」
私は友達から勧めてもらったお菓子をじいちゃんに見せる。
「…ん、いや、大丈夫じゃ。わしはもう寝る。
サラ…お前も今日は早く寝なさい」
「えー、まだ21:30過ぎだよー。
もうちょっとテレビ観てからね」
「あんまり、遅くまで起きてるんじゃないよ。
じゃあ…、おやすみ」
「うん!おやすみー」
そう言ってじいちゃんはゆっくりと自室へと入っていった。
その後もしばらくテレビを観ていたが、その後ニュースが始まった頃には私も眠くなってきたので、テレビを消して寝る準備をした。
さっきまで誰もいなかった自分の部屋は、いつも以上に寒く感じる。
私は、急いでベッドへと潜り込む。
すると、じいちゃんの入れてくれた湯たんぽが、私の冷えた足先から体の芯まで温めてくれる。




