盆踊りの顛末 その21
動画は、顔は映って居ないが、俺の声に間違いない。
「翼竜の翼達」が、俺達を、獅子の子を千尋の谷へ突き落とす獅子の親のつもりだった事が撮影されて居た。
そして、花火騒ぎでの狼狽。
救援に駆けつけたが、もう手に負えない状態だった様子。
駐車場でのゾンビの盆踊り大会が録画されている。
そして、音程を外した、適当なドンパン節などが撮られている。
最後に、ゾンビが倒れて行く中央に女子高生が立っている。
そして明るくなって、惨状が映し出されている。
遠くで俺が、遺体の回収の手伝いをしているところが映っている。
顔こそヘッドライトで逆光になっているので映って居ないが、知人が見れば蘇我さんと解る映像だ。
「ニューヒロイン登場だ」とネットで湧いている。
「ああ、確かに俺だねぇ」と、俺は頭を抱えて机に突っ伏した。
「いやあ、お前じゃない。隣の蘇我さんが問題なんだ」
その時、教室が一気に賑やかになった。
蘇我さんが登校して来たのだ。
すでに、映研、新聞部、オカルト研に取り囲まれている。
隣の席に蘇我さんが座ると、
「藤波君、おはよう」
「おはよう。蘇我さん」
「藤波! じゃま!」
「藤波、退いて!」
俺はクラスメートに次々に突き飛ばされる。
皆んなが寄って来て、結局、自分の席を追い出された。
蘇我さんが大きな声で、
「あの魔法は秘伝なので喋られません。では、出て行ってください」
と追い払う。
「蘇我さーーん、『ウサミミ』に俺たち入れて」
(あのパーティーのリーダーは俺ね)勇人は教室の隅で思った。
「あのパーティーは、あの時に急遽組んだだけで、恒久的なパーティーじゃ有りません」
(そうなの? 俺も今知ったよ)
「分かりましたか? じゃあ、帰って下さい」
授業が始まって、みんなしぶしぶ帰って行った。
「あ、おはよう」やっと挨拶出来た。
「藤波君、聞いて、スキルが上がっちゃった。
やっぱり、ああ言うのを倒すとレベルが上がるね」授業中、小声で囁いて来た。
(いや、たぶん量が異常に大きく影響してると思いますよ)
「そうなの? よかったね」
取り敢えず、ビデオが大騒動に発展していた。
半端ですいません。
次回から新章です。
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