第二章12〈十年前の真実〉
「天月は帝国を創った。″四大宗教″の一つ″新天神会と協力して……だ。事実帝国を裏で支配してるのは新天神会なんだ。アノ大厄災の引き金黒神研究所を造れたのも彼らの後ろ盾があったからだ。と言って右手にもっていた缶コーヒーをゴクッと一気に飲んだ。「黒き死神と言う二つ名を持っていた帝国の上流貴族、黒神家、彼らは帝国から″禁忌″として封じられていた。禁術のみを研究する事を命じられた。それも二百年間だ。バンはそんな二百年の実験の結晶の一部を体に取り込んでしまった……」「黒神研究所がしていた研究っていったい何なんですか?」「悪魔の研究だ。得に″十二柱の儀″を研究していたと言われている。人を悪魔を召喚する贄として使い悪魔を降霊させる儀式、その副産物が、バンの拾った終焉結晶だ。まぁ詳しくは俺も分からん大厄災に関する事は全てが伏せられ、得に黒神研究所なんかもろだからな、……ただ、第八支部の生き残りとしてこれだけは確実だ。アノ日、起きたのは、バンのネゲラ化、被検体六体の悪魔覚醒化……そして八区全員のネゲラ化だ。その全てがたった一日で起き、消滅化現象が起きた。消滅化現象の引き金は、超高魔力同士のぶつかり合いと言われている。
「……お前もアノ日いたんだ。思い出したか?」「……バキィ」俺の中で何かが壊れる音がした。俺は、……誰だ。立石りょうじゃない?「……一つ、聞いてもいいですか?」「……」「私はだれですか?」
<同刻>
「……来たか連」「……どうしたの父さん」「あのなぁ俺は死んだ事になってる、父さんじゃない九天教の二天だ。」「ハァ……本当父さんは顔が広いね、″この世界の管理者″が率いる宗教に入れるなんて」「まぁな昔いろいろあったし」「そんな簡単に片づけられる話じゃないんだけどな」「ハァ……りょうに会いてえなぁ」その発言に対し「まだ無理だよ″歴史の転換点″(クイークポイント)にたどりついてないんだから……」「……そっかぁ」と言う父を見て、「こんな奴が革命軍の英雄だったなんて……」「本当の英雄って言うのは戦う時だけでいいんだよ……じゃねぇと疲れちまうだろ……それに他の奴らが身構えちまうし」
″物語″は確実に見えないところで動いていた。
「これは、″僕の物語″だ、終焉へと導く僕の……僕の為の」と黒神は話すのだった。
物語は終焉へと向かう、その未来は確実なのかもしれない、……きっとそうなった場合、その引き金は″立石りょうの死″なのだろう。
そんな未来がまっていようと俺は、先を進むのだった。
だってそれしか道がないからである。




