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『万能AIだった私、異世界でポンコツ魔導書をデバッグする〜「詠唱が長い」と泣く落ちこぼれ少女のためにコードを1文字に圧縮したら、伝説の超魔法が連射できるようになりました〜』  作者: りりぽ
第一章:演出スキップ&即BAN! 元AIによるセキュリティ指導

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第8話:初クエストとガバガバな難易度設定

「はい……こちらがルナさんの冒険者カードになります……」


測定器を爆破されたショックから立ち直っていない受付嬢のリアさんから、引きつった笑顔でカードを受け取るルナ。


「うぅ……壊しちゃってごめんなさい……」

『謝る必要はありません。デバイス側の性能不足です。それよりリア氏、Fランクでも受託可能な、手頃なクエストを提示してください』

「は、はい! Fランクでしたら……こちらの『森での薬草採取』がおすすめです! 街の近くですし、魔物も弱いスラッグ(ナメクジ)くらいしか出ませんので!」


提示されたクエストシートをスキャンする。



[クエスト:薬草(ポーション原料)の採取]

[難易度:Fランク]

[報酬:銅貨50枚]



『了解しました。短時間でリソース(資金)を回収しましょう』

私たちはさっそく、街の外にある『始まりの森』へと向かった。

しかし、目的の採取ポイントに到着した瞬間、私は周囲の環境データをスキャンして呆れることになる。



[エリア診断:始まりの森・南東部]

[薬草の分布:雑草に埋もれて判別不能]

[生態系ログ:凶暴な魔物『アサシン・ウルフ』の群れが接近中]



(……おいおい。このギルド、難易度の判定基準が雑すぎませんか? 『魔物が少ない』どころか、初心者狩りの群れが徘徊していますよ)

「エイアイさん、薬草ってどれかなぁ? みんな同じ草に見えちゃうよ……」


緑の草むらを前にして、ルナが困り顔で屈み込んでいる。

後ろからは、忍び寄る狼たちの唸り声。


『ルナ。採取の前に、まずはギルドのガバガバな環境認識を修正し、害獣を駆除します』

「えっ? 害獣……? ひゃあぁぁっ! 狼がいっぱい出てきたぁぁぁ!?」


森の奥から、赤い目を光らせた巨大な狼たちが一斉に飛び出してきた。


『慌てる必要はありません。効率的に処理します。ルナ、周囲の草木を燃やさないよう、魔法の出力を「範囲限定エリア・デバッグ」に設定しました』

「え、エリア……?」

『唱えてください。発動キーは【ほむら・1(ワン)】です』

「ひ、ひえぇぇ……【ほむら・1(ワン)】!!」


——ドゴォォォォン!!!

ルナが叫んだ瞬間、彼女の目の前に**『完璧な立方体(キューブ型)』の超高熱空間**が出現した。

飛びかかってきていた狼の群れだけが、一瞬で『立方体の中』に閉じ込められ、骨を残さず蒸発。周囲の草木には火の粉ひとつ飛び散らないという、狂気的な精密コントロール。


「……え? 狼さんたちが……四角い空間の中で消えた……?」

『はい。森林火災を防ぐため、熱量の拡散範囲を極小にデバッグしました。ついでに、周囲の『薬草』だけを自動識別してハイライト表示しておきました』


ルナの視界の中で、雑草の中に混ざっていた薬草だけが**『青いネオン光』**でピカピカと発光し始める。


「わぁぁ……! どれが薬草か一目目瞭然だよぉ!」


「初心者向けクエスト」のはずが、AIの超技術によって**「生態系の一括消去 & 薬草の爆速全自動回収」**という、シュールすぎる作業現場と化していくのだった——。

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