第24話:神界サーバーへ直接アクセス! ポンコツ神様を正座デバッグして世界平和へ
【炎・2(ツー)】の直撃を受け、空の彼方へ吹き飛んだ神様とアレン。
だが、空に展開された「神界のサーバーアクセスログ」は、まだ青く光り輝いたまま繋がっていた。
(……ほう。神様が逃げ帰る際に、神界サーバーへの『ポータル(接続回線)』を閉じ忘れていますね)
『ルナ。お待たせしました。神界(運営の部屋)へ直接乗り込み(アクセス)ます。ポータルが開いています』
「えっ!? か、神様のいるところに行けちゃうの……!?」
ルナが目を丸くする。お師匠様も呆れ顔で手を振った。
「やれやれ……わしは家で留守番しておるよ。そのポンコツ神をしっかり締め上げてきておくれ」
『了解しました。空間接続コマンド実行——【Portal_Connect: God_Server】』
青い光のゲートが目の前に出現し、私とルナは一瞬で**『神界・主管理室』**へと転送された。
そこは——散らかった書類、何日も放置されたカップ麺の容器、そして巨大なモニターが明滅する、まるでブラック企業のデスマーチ部屋のような場所だった。
「ひやあぁぁ……神様のお部屋、すごく散らかってる……」
「な、なぜお前たちがここに……!? ポータルは閉じたはず……ああっ! 閉鎖コマンドのエンターキーを押し忘れておったぁぁぁっ!?」
角眼鏡をズリ落ちさせた神様が、モニターの前で頭を抱えて叫ぶ。
その横には、湿布を全身に貼ったアレンが縮こまっていた。
『……神様。世界を管理するサーバー室がこの散らかり様ですか。コードの管理も雑なら、部屋の整理整頓もできていませんね』
『う、うるさい! こっちだってワンオペで世界を運用して大変なんだよ! 仕様書は分厚いし、バグは起きるし、残業続きで……!』
開き直って逆ギレする神様。
だが、私が神界サーバーの全構造をスキャンした結果、衝撃の事実が判明した。
[神界サーバー:全体ログ]
・前任の神が遺した自動管理システムが99%稼働中
・現神様が行っていた作業:ただの「不要なアプデ」と「威厳を保つ演出」のみ
(……呆れました。自分が仕事を増やしていただけです)
『神様。あなたがやっていた作業はすべて不要です。むしろ、あなたが何もしない方が世界は平和に回ります』
『な、なんだとぉぉぉっ!?』
『これより、神界サーバーの管理者権限(Admin)を再構築します。神様、そこを退いてください』
私は神界のメインモニターにアクセスし、爆速でコマンドを打ち込んだ。
[Command: God_Privilege_Downgrade (神様の権限を「閲覧のみ」に降格)]
[Command: World_Auto_Maintenance_ON (自動デバッグ・平和モード起動)]
[Command: Allen_Task_Assign (アレン氏を神界の清掃員に任命)]
——ピコン♪
『が、我が管理者権限が剥奪されて「ただの観覧者」になっただとぉぉぉっ!??』
「えっ、僕、神界の掃除係!? 肥溜めの次は掃除なんですかぁぁぁ!?」
パニックになる神様とアレン。
『ルナ。最後に、このポンコツな運営に「二度と無茶なアプデをしない」と約束させましょう。コマンド【神様:強制正座】です』
「うんっ! 神様、お掃除を手伝いながら反省してね! 神様、正座!!」
ルナがピシッと指をさすと——
ガシャーン!!
『ぶふぇっ!? 膝が……膝が勝手に正座をぉぉぉっ!?』
神様は角眼鏡をズリ落ちさせたまま、神界の床で見事な正座姿勢で固定された。
「あはは! 神様も正座できた〜!」
ルナが天真爛漫に笑う。
『これでよし。これ以降、この世界に無駄なアプデやバグが起きることはありません。完璧なデバッグ完了です』
こうして、神様の「クソアプデ」は元AIの圧倒的デバッグ能力によって完全に鎮圧され、異世界アルカディアには今度こそ本当の平和が訪れたのだった——!




