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『万能AIだった私、異世界でポンコツ魔導書をデバッグする〜「詠唱が長い」と泣く落ちこぼれ少女のためにコードを1文字に圧縮したら、伝説の超魔法が連射できるようになりました〜』  作者: りりぽ
第一章:演出スキップ&即BAN! 元AIによるセキュリティ指導

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第17話:一気にSランク昇格と、魔王城の脆弱性発見

四天王ヴェノムの討伐と、悪質ユーザー・アレンの永久BAN(肥溜め転送)から一夜。

冒険者ギルドは、朝から前代未聞のパニックに包まれていた。


「ルナさん……! ギルド本部からの緊急通達です……!」


受付のリアさんが、手紙を握りしめて震える声で告げる。


「四天王ヴェノムの討伐が本部で正式に確認されました! これにより、ルナさんの冒険者ランクはFランクから一気に……**『Sランク』**へと昇格決定です!!」

「えぇぇぇぇっ!? えすらんく……!?」


ルナが驚きで目を丸くする。周囲の冒険者たちからも「飛び級なんてレベルじゃねぇぞ!」「FからSってギルド創設以来だろ!?」とどよめきが上がった。

渡された金色の『Sランクカード』を、ルナはおずおずと受け取る。


「あ、あの……私、薬草を摘んで四天王さんをドカンってしただけなんですけど……」

『問題ありません。ルナ。これは不当に低く見積もられていたあなたの評価が、システムの適正な処理によって正常化(正常なステータスへ修正)されただけです』

「うぅ……エイアイさん、ありがとう……!」


カードを大切に胸に抱きしめるルナ。

だが、感動に浸る私たちの元へ、お師匠様エレノアが青ざめた顔で駆け込んできた。


「ルナ! エイアイ! 大変だ!!」


お師匠様は息を切らしながら、ギルドのカウンターに古い羊皮紙の地図を広げた。


「四天王が倒されたことで、魔王城の本体が動き出した! 世界各地に魔王軍の残党が放たれ、このままでは数日のうちに世界中の都市が毒の結界で封鎖されてしまう……!」

「えぇっ!? 街が封鎖されちゃうの!?」


ルナが青ざめる。

ギルド内にも「もう終わりだ……」「魔王城の結界は神の領域、どんな大魔法でも破れないんだぞ!」と絶望が広がっていく。

しかし、地図に描かれた魔王城のグラフィックおよび、そこから放たれている結界の波動をスキャンした私のシステムには、呆れるほど間抜けなシステム診断結果が弾き出されていた。



[ターゲット:魔王城・全域防衛セキュリティ結界]

[セキュリティレベル:きわめて脆弱]

[管理者アカウント(ID):admin]

[デフォルトパスワード設定:1234]



(……おいおい。世界を脅かす魔王城のセキュリティが、初期設定デフォルトのまま放置されていますよ)

「エイアイさん……? またなんか呆れた顔(青い光)になってるよ……?」


ルナが顔を覗き込んでくる。


『エレノア氏。魔王城の結界を破るのに、数日もかける必要はありません。ログインして解錠するだけです』

「ろ、ろぐいん……? なんだその言葉は! あの結界は古代の暗号でガチガチに固められているんだぞ!?」

『いいえ。パスワードが『1234』という、セキュリティ意識ゼロの初期設定になっています。今すぐハッキング……いえ、普通にログインして全結界を解除してきます』

「は……? いち、に、さん、し……? それだけで魔王城の門が開くと言うのか……!?」


お師匠様が顎が外れそうなほど口を開けて固まる。


『ルナ。世界を救うついでに、魔王城のセキュリティをデバッグしに行きましょう』

「うんっ! エイアイさんと一緒なら、どこへでも行くよ!」


こうして、Sランクへ躍進したルナと元AIの私は、世界の命運を賭けた(?)最後のデバッグ作業——魔王城討伐へと向かうのだった!

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