↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
40/150

第040話|ココ編【……ちょっと、それ、汚いからやめて】

二頭魔族が消え、地面に氷だけが残る。


「———っ!!」


オーブの色は翠。


——突風


視認できない爪が、ココを切り裂こうと迫る———。


だが、避けきれなかった。


ココの袖が破れる。


遅れて鮮血が飛び散った。


二頭魔族の身体から光が消える。


「……向こうも時間切れね」


ココは横目で腕の傷を確認した。


「……まだ、いける」


——魔法には理を再構築する時間がある。

ココは軽い魔法で、速いサイクルの戦闘をしていた。

重い魔法には、再構築までの時間がかかる。


「15、14、13……」

身体強化魔法の再構築時間をカウントダウンする。


二頭魔族の体勢が沈む。


「——来るっ!」


かろうじて視認はできた。


唾液を飛ばしながら、牙を剥いて突っ込んでくる。

「え……噛み付くの?」

ココは飛び散る唾液を見て、“嫌だな”と思う。


「———私、避けるだけじゃないよ?」


オーブが“金”に輝く。


ココの輪郭が金色に輝く。


地面が隆起する。


足元から石の槍が突き上げた。


二頭魔族の“片方の頭”を貫いた。


その直後、


二頭魔族が爪を振り下ろす。


ココは、かがんで避ける。


翠の長い髪を掠める。


オーブが翠に輝く。


ココは突風で少し広めに距離を取った。


「7、6、5……」


オーブが紅に輝く。


ココの翠の髪が逆立ち、炎を纏う。


そして、火球を放った。

——その時だった。


二頭魔族が貫かれた頭を引きちぎった。

そのままバックステップ。


「———!!」


二頭魔族へ放った火球は、石の槍“だけ”を焼いた。


「……まさか引きちぎるとはね」


「3、2、1……」


———その時だった。


こちらに誰かが駆けてくる音。


「———まさか!?」


パックだった。


「———今来たらダメッ!!」


二頭魔族の足元に魔法陣が浮かび上がる。


再び、体が光を帯びる。


二頭魔族は、走ってくる人間に視線を向けた。


体勢が低くなる。


二頭魔族は、残像を残して消えた。


ココが焦る。


オーブが翠に輝く。


ココの翠の髪がふわりと浮いた。


「———当たって!」


何もない空間に真空の刃を飛ばす。


「———お願い!」


その時だった。


———何かに導かれたのか……それは分からない。


だが、“まぐれ”が起こる。


“何もない”空間から二頭魔族が吹き飛んだ。


高い鳴き声とともに木に叩きつけられる。


ココは拳を握り、小さく跳ねた。

「——やった!!」


「手をっ!!」

パックが手を伸ばす。


「——!?」

ココも手を伸ばした。


———二人は手を繋いだ。


二人の身体が共鳴する。


オーブに“何か”が入り込んだ。


オーブが輝く。


——色は


冷静な青


優しい白


二つの色が混じり合い、渦を巻く。


氷の結晶が上空に筒状の雷雲を作り出す。


光が迸る。


——次の瞬間。


轟音とともに、視界が真っ白な光に切り裂かれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。