第二戦
「おはよう、ルシファーちゃん。今日もいい天気だね」
あたし、堕天使戦士ルシファー。六歳よ。夕べから天敵ミカエルさんのお家にご厄介になっているんだけど、今日こそ勝負に勝ってみせるんだからっ。
「さてと。今日はなにして遊ぶ……じゃなくて、戦う?」
もはやミカエルさんには遊びの一つになっているじゃない。
あたし、負けないわっ。今日こそ勝ってお家に帰ってみせるんだから。
「じゃあ、トランプなんてどう? 神経衰弱」
うむ。それならなんとかなるかもしれないっ。
▶ ▶ ▶
「負けた」
まさか全部ミカエルさんに持っていかれるなんて思ってなかったよ。
どうしよう、悲しくなってきた。
「ルシファーちゃん、泣かないで。今、おいしいお菓子持ってきてあげるから。落雁って知ってる?」
「らくがん?」
「知らないのか。おいしいんだよ。すぐ持ってくるから泣かないで待っていて」
そう言われてしまうと、泣くわけにはいかなくて。
「あたし、どうしていつも勝てないんだろう」
悩んだところで、自分のポンコツぷりに涙が出そうになる。
泣かないで待っている約束だったのに。
「お抹茶も用意したから、食べてみて」
言われた通り、らくがんとやらを食べてみた。
なにこれ、おいしい。抹茶あう!!
「ね? おいしいでしょ?」
そう言うと、ミカエルさんはにこにこしながららくがんを食べた。
「ルシファーちゃんは、すきなだけここに居ていいんだよ。勝てなきゃ家に帰れないような場所なら、帰らなきゃいいじゃん」
そう言われても。やっぱりお家に帰りたい。
「ごめん。悩ませるつもりはなかったんだ。ただ、ルシファーちゃんにはルシファーちゃんのための場所があっていいと思うんだよね」
あたしの場所? あたしの場所は、ここじゃない。ちゃんと帰る家があるのに。
とにかく。今日も負けてしまった。
悔しい。
つづく




