第一戦
あたし、堕天使戦士ルシファー。六歳よ。
今日も天使に勝つために、震える手で門を叩くの。
「たのも〜!!」
「お。ルシファーちゃん今日も来たね。ちょうどよかった。キュウリの漬物出来たから食べていってよ」
ミカエルさんは、のんきな顔をしてあたしにキュウリの漬物を差し出す。
出されたものは食べるのが信条。
実食。
「おいしい」
「よかった。お茶も飲んでいってよ」
「漬物とあう〜」
……って、和んでいる場合じゃない。ミカエルさんに勝たなくちゃ、実家に帰れないんだからねっ。
「さて。そんじゃま、今日も戦ってみますか」
本日のお題、オセロ。
▶ ▶ ▶
「負けた」
「すごいね、ルシファーちゃん。見事に全部白で埋め尽くしちゃったよ」
そうして今日も、負けが込んでしまった。
「ひっく。帰りたいよぅ」
「あらま、ルシファーちゃん。もしかしてあたしに勝てないとお家に帰ることができないの?」
「うん。どうしよう」
「そっか。そういうことなら、もう一戦やってみよう」
▶ ▶ ▶
「負けたっ」
「ヤバいね、ルシファーちゃん。また負けちゃったね。どうする? 家でよければ寝床貸すけど?」
今日は公園で夜を過ごさなくちゃいけないと思っていたから、これはうれしい申し出。
だけどやっぱり負けて悔しい。
明日こそ、絶対に勝ってみせるんだからっ!!
つづく




