18、伝説の影
戦いの後、エリシアは浮島の塔から周囲の大地を見下ろしていた。
諸国の使者たちは彼女の力を目の当たりにし、正式に協力を申し出ている。
しかし、その陰には不穏な気配が潜んでいた。
セラが地図を広げ、低く告げる。
「この地域、複数の国が王族の力を狙っている。
戦争を仕掛けるつもりの者もいるわ。」
リアンは静かに祈る。
「王族としての責務は、力だけではなく、民を守る知恵も必要です。」
カイルは拳を握り、笑顔で言った。
「ま、俺たちがついてる以上、どんな陰謀だって吹き飛ばせるさ!」
その時、浮島の遺構の奥深くから、かすかな光の波動が届く。
セラは眉をひそめる。
「……あれは、アーカディア王国の古代魔法の痕跡……。
伝説にある“王族のみが操れる力”かもしれない。」
エリシアは胸に手を当て、紋章の光を強める。
「……わたしが、触れるべき……?」
リアンは微笑み、そっと手を置く。
「恐れないで。あなたが心を持つ限り、力は正しく使える。」
カイルも笑顔で頷く。
「さあ、伝説の秘密、俺たちと一緒に解き明かそうぜ!」
光の波動に触れた瞬間、幻影が浮かぶ――
アーカディア王国の栄華、浮島の街、民の笑顔、そして黄金色の瞳の“もうひとりの自分”。
エリシアは驚きながらも、胸の中で声を強くする。
「……これが、わたしの過去……そして、未来……!」
紋章が爆発的に光り、幻影と共鳴。
心の中の恐怖も孤独も、すべてが力に変わった。
光の中で、四人は新たな道を見つける。
仲間と共に、王族として、そして少女として――
伝説の秘密と、世界の未来を背負う旅が、今まさに始まったのだ。




