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黎明の魔導姫  作者:
覚醒と伝説
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17、王族としての戦線

 浮島の遺構から戻った四人。

 遠くの大地には、かつてのアーカディア王国を巡る諸国の使者が集まりつつあった。

 戦乱の兆しが見える。王族の血を持つ者として、エリシアは無視できない状況に立たされる。


 「――あの国の王族か……」

 使者のひとりが呟く。警戒と尊敬が入り混じった視線。

 セラは魔導書を抱えながら説明する。

 「彼女がアーカディアの正統王族。血筋だけではなく、魔法の力も完全に覚醒している。」


 リアンは落ち着いた声で言う。

 「王族としての責務は、ただ力を振るうことだけではありません。

 外交、民の導き、そして戦争を未然に防ぐことも――」


 カイルは冗談めかして肩を叩く。

 「ま、俺たちがいれば戦いも怖くないだろ!」


 エリシアは遠くの使者たちを見つめる。

 胸の紋章がほのかに光る。

 「……わたしは、王族として……どうするべきなのか……」


 その時、空を覆う黒い雲。

 遠くの森から、巨大な魔獣の群れが迫ってきた。

 諸国の使者たちは混乱し、町の防衛も間に合わない。


 エリシアは胸を押さえ、紋章に手をかざす。

 「……わたしの力で、この町を守る!」

 光と氷の魔法が空を切り、群れに突き刺さる。

 仲間たちも全力で支える。


 戦いの最中、エリシアは悟る――

 王族としての力は、孤独ではなく、民や仲間を守るためにあるのだと。

 怒りや恐怖だけではなく、優しさや責任感も、魔力を増幅させる源になる。


 戦闘が終わり、魔獣は撤退。

 諸国の使者たちは敬意を込めて頭を下げる。

 「王族殿……その力と心を目の当たりにして、もはや敵に回すことなどできぬ。」


 エリシアは息を整え、胸に力強い決意を刻む。

 「……これが、わたしの使命。王族として、少女として、仲間と共に――」


 カイルが笑顔で言う。

 「さあ、これからが本当の冒険だな!」

 セラは微笑み、リアンは静かに祈る。


 浮島の光は遠くの地平まで届き、

 少女の伝説は、王族としての覚醒と共にさらに壮大な物語へと進んでいく。

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