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勇者と魔王少女たち  作者: ぴよチキ
122/123

-122- 俺、異常を探しに行く

ナラヤ:ここから冒険に戻るってさ。


アイラ:前回の甘い雰囲気は?


ナラヤ:残念ながら冒険はそんな雰囲気じゃあ出来ませんな。


アイラ:そんなー

アイラの部屋でお互いに「相手の大事な人でい続ける」ということを誓い合った。

恥ずかしい…けど、満たされた気持ちだ。


そして、次の日の朝───

今日はマカラン姉妹も含めて依頼を受けに行く。


北東部の立ち入り禁止が解除されるので、その様子見として

ギルドからマカラン姉妹に指名依頼が入ったのだが、

そこについて行かせてもらうって訳だ。


「ランク3のはずなのに、こうやってランク6依頼に向かっていると…なんだか自分が強くなった気分だな。」


「アタイとしてはランク6の強敵とかと戦ってみたいけどな。」


「……あなたたち、よくそんな普通に会話できるわね。」


「まあまあ、サラさんもすぐに慣れますよ。」


今、依頼に向かっているメンバーは、

俺、サラ、リノ、アイラ、カナン、フウカ、マコの7人だ。


それで、その問題というのが───


「すぅ…すぅ……」


マコ背中でガッツリ寝てるフウカだ。

今日の朝、俺が朝食を食べている時に元気に食堂に来たので、

「徹夜か?」って聞いたら元気に「はいなのです!」って答えた。


その「はい」がYESなのか気分的にハイだったのかは知らないが、

依頼受ける前に徹夜は厳禁、よって目的地のダンデラ北東部まで寝てもらうことにした。


移動方法は簡単、立ち上がったマコの背中に出っ張りを2つ作ってもらい、そこに引っ掛けだだけ。

一応、フウカが落ちないようにマコが支えてはくれているけど、

遠目に見るとゴーレムに人が呑み込まれているような奇怪な光景に見える。


ということなのだが、残念ながらゆせりぐ亭のこともあり、

俺たちは慣れてしまっている。

ついでに───


「お姉ちゃんは大袈裟なんだから……」


「リノ!あなたもそっち側なの?!」


ここ数日、カナンからフウカの奇行について聞いていたリノさんも耐性が出来ているようだ。


「うぅ…明らかにわたしの方が正常なのにこのアウェー感はなんなの……。」


そんなこんなで移動していくと、1つの看板が見えてきた。


『この先、危険生物発生につき侵入禁止』


「おっ、ついにここからが禁止区域か!ワクワクするな!」


「カナン、闘志燃やしているとこ悪いけど万が一ヤバい奴がいたら逃げるのが優先だからな?」


「分かってるよ、アタイもそんな命を投げ捨てるようなことはしないさ。」


「フウカはもう大丈夫か?」


「バッチリ目が覚めたのですー!」


「そんじゃサラ、よろしく。」


「ええ、それではこれから『ダンデラ北東部の安全調査』始めるわよ!」


サラの号令で看板の向こう側に進む。

許可取ってあるとはいえ、こういった『禁止』された場所に行くのはワクワクするな。


今回の調査の目的は簡単に言えば『異常』の検知及び測定だ。

マンイーターの影響で変わってしまったもの……例えばマヒツボの群生地にドクツボが生えている。といった普段は有り得ないことだ。


俺も『選別眼』対象:[異常]で探しているが……

そもそもそんな対象で出てくるものなのか?


マヒツボの群生地もそうだが、ゴブリンやオークなどの魔物にも反応しない。

ゴブリンやオークがいることも自然界では『通常』なのだろう。


『選別眼』は基本的にその対象がはっきりしている時に使うからな…逆にこういった決まった形のないことには弱い。

それだったらと、俺が魔物の索敵用に対象を[魔物]に変更しようとした時───


「───うん…?」


「ナラヤさん、どうしました?」


「いや、なんかぼんやりと向こう側が『異常』のような。」


それは非常に薄くぼんやりとした線だった。

なのでさっきまでは影と同化していたのだ。

薄くてぼんやりってことは、遠い?それとも複数の問題が?


「とりあえず向かってみましょうか、ナラヤさん。案内お願いね。」


サラに言われて線の表示された方向に向かう。

すると徐々に線は濃く、はっきりとしてきた。

そして、何やら魔物の鳴き声らしき声も──


「どうやらそろそろのようだ。みんな、気を付けて。」


俺の言葉を聞いて全員各々の武器を構える。

そして、草むらの影から様子を伺うと、


「ギグッガァ!」「グガギッ!」「ガァググッ!」


ゴブリンとスライムが戦っていた。

ただし、スライムがゴブリンを追っかけ回している。

ゴブリンは普段のような勇ましい鼓舞するような声ではなく、

むしろ戸惑っているかのような声色だ。


一体何が───?


「ナラヤサン、ドウヤラ、スライムガイキナリ、オソッテキタヨウデス。」


「マコ、ゴブリンの言葉が分かるのか?!」


「カンゼンニトハ、イキマセンガ、『ヒキョウモノ』『トツゼン』『ハヤクニゲロ』ダ、ソウデス。」


「なるほど、そこから考えたらスライムが突然襲ってきて、逃げているっていうのも納得だな。」


「でもよナラヤ、なんでスライムがゴブリンを襲ってんだ?

正直、ゴブリンよりも弱いだろ。スライムって。」


「そうだよなぁ…。」


ゴブリンがスライムを襲う、それなら普通だ。

だが逆はおかしい。そもそもスライムはそこまで好戦的じゃない。

そうやって考えれば考えるほど、この状況の異常さが際立っていく。


「ナラヤさん、アレを見てください!」


アイラが指さした先を見ると、ゴブリンがスライムに捕まってじわりじわりと溶かされている光景があった。

カナン:ゴブリンを喰ってるのか?!


フウカ:普通じゃないのですー!

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