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勇者と魔王少女たち  作者: ぴよチキ
121/123

-121- 俺とアイラ、お互いに確かめる

アイラ:ナラヤさん!

「それにしても、3日間もなんて本当に迷惑かけたな…。」


アイラは寝たきり状態の俺が目覚めるまでの3日間、ずっと俺の傍にいてくれたらしい。

そして、一時的に俺の傍を離れる時があっても必ずカナンやフウカに俺の傍にいてもらったようだ。


「ナラヤさん、もしかして迷惑をかけて申し訳ないとか思ってませんよね?」


「えっ?」


「はあ…やっぱりですか……。

ナラヤさんは自分を責めすぎです。

いい加減にしないとそろそろ怒りますよ?」


「あ、あぁ…ごめん……。」


「そもそも、考えてみてください。

ナラヤさんがわたしのために傷ついて、それをわたしが付きっきりで介護したことに申し訳なさを感じられたら、わたしはどうすればいいんですか!」


アイラに言われて考える。

もし、立場が逆でアイラが俺のことを命懸けで助けたとする。

そして倒れたアイラを元気になるまで看病したあとに、元気になったアイラがずっと付きっきりで看病してくれたことを申し訳ないと思い続けているとしたら───


───違う。

俺が欲しいのは申し訳ないという気持ちじゃない。


「そうか。──そうだよな。」


申し訳なさじゃない。

大事な人の元気な姿が見たいんだ。


「アイラ。気付かなくてすまん……。」


「もう、また謝ってますよ!」


「あぁ、すまn───」


「ナーラーヤーさーん?」


アイラがほっぺたをプクーっと膨らませる。


「怒ったアイラも可愛いな。」


「んなっ?!もう、こっちは真面目に怒ってるんですよ!」


「すまんすまーんって!」


「もうー!すまんは禁止ですー!」


そのまましばらくお互いにふざけあっていた。

そして、落ち着いてきた頃───


「なあ、アイラ。本当にありがとうな。」


「わたしの方こそ、本当にありがとうございました。

あんなにボロボロになってまで……」


「お礼ならちゃんと俺だけじゃなくてカナン達にも言っておけよ?カナンもフウカも、マコだってお前のことを大事に思って…それこそかなり無理して動いてくれていたんだから。」


俺だけじゃない。

カナンもフウカもマコも最後の一瞬まで全力で戦っていた。

アイラを助けようと必死になってくれた。


「そう、ですね……。わたしは…幸せ者です……。」


アイラは涙ぐみながら下を向く。

俺はそんなアイラの頭を優しく撫でた。


「でも…今度からあんな危険なことはなるべくやめてくださいよ?本当にこのままずっと寝たきり状態かと心配になったんですよ。」


「残念だけど、それは無理だな。俺はアイラを含めて自分の仲間が今回のような状況になったら何度でも挑むよ。」


今回はアイラだったが、この操られた人がフウカでもカナンでも俺は同じように助けに動いただろう。


「知ってますよ。だからこそ()()()()、なんですよ。」


「それでも、一番はアイラだからな?そこは勘違いしないでくれよ?」


「勘違いなんてしませんよ。ナラヤさんの気持ちはずっと伝わってきてますよ。」


「そうか、それならよかった。でもまた今回のようなことが起こらないようにもう俺はアイラに対して自重しないからな?」


今までは恥ずかしくて言わなかった「好き」とか「可愛い」とか、そういうのは遠慮してはいけないと思った。

だから俺は昨日寝たきり状態から回復してからそこら辺を自重しなくなっている。


「……時と場所は考慮してくださいね。」


「──善処しよう!」


基本的にこのダンデラの街では自重する場所が思いつかないけどね。

ギマ爺の前でも王様の前でも、普通に出来るし多分怒られないと思う。


「……それじゃあわたしもガマンしませんからね?」


「えっ?」


アイラが俺を優しく抱きしめる。


「ナラヤさんは心配かけすぎなんですよ…。お人好しで人のことでも自分のことのように心配して突っ込んで……。」


「アイラ、それは違うよ。俺はずっと自分のために動いてる。

今回も、前回の長との勝負だって俺の大事なアイラがいなくなったら悲しいと思ったからだからな。」


「そうですか。それなら、わたしはずっとナラヤさんの大事な人であり続けられるようにしますね。」


「ははっ、なんだよその宣言。でも…ありがとうな。

俺もアイラに相応しい人になれるように頑張るよ。」


そしてしばらく、お互いが優しい雰囲気で包まれていたのだった。

ナラヤ:アイラ…


アイラ:ナラヤさん…

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