二日目 若い世代は噂を話す
初心者ダンジョンにも慣れ、Gランクダンジョンで二人以上なら先輩無しでも攻略を認められてから三ヶ月。二、三度交戦をし、潜り始めてから三時間が経った。そろそろ、休憩の時間にしようかな。
そう考え、相棒に声を掛け簡易的な休息地を作る。
「なぁなぁ、知ってるか? 雷撃瀟洒や影身気炎とパーティ組んでた”幻の三人目”がいるって!」
「古道 朱実千とマーク・オルティグが昔、パーティ組んでたってのは知ってるけど……幻の三人目?」
休憩を始めて数分。噂収集に長けたお調子者の相棒が、また何処から聞いたのか分からない噂を話し始めた。仕方ないなぁ。単なる噂と言って馬鹿にするのも面倒だし、聞いてやるか。
「そう! 何でもソイツは雷撃瀟洒や影身気炎とは違って、異能やギフトを持たずダンジョンスキルと遺構物だけでSランクになったとか」
「へぇ〜……でもSランクになるくらいなら、メディア露出してるんじゃないの?」
「それが、本人が拒否してたんだってよ。それにいつも、存在を希薄にする遺構物のローブに仮面を身に着けてたらしいから、雷撃瀟洒と影身気炎くらいしかその姿を知らないんじゃ無いかって噂だ」
「ほぉーん……でも、今って古道とオルティグってパーティ組んでないよね。メディアじゃ主張の違いって報道だったけど」
「前に喧嘩別れしたって聞いたんだが……コレはもう少し噂を聞いてから判断したいな」
「アンタって噂で全部判断してんの?」
「アッハハ、それは無いって」




