四日目 愛
「やぁ。今日もセキュリティを開けないのかな?」
『当然だ。そもそも、我が捕らえられた時点でマザーネットワーク介入権限は剥奪されている』
「でも、既に入手した情報はこの端末に接続しないと消せないんでしょ?」
『………』
「もお〜、都合が悪いとすぐだんまりを決め込むんだから。じゃあ、今日は回路に流そっか♪」
『相変わらず、貴殿はマッドサイエンティストだな。仕事でもあるだろうが、半分以上は趣味だろう?』
「まぁね〜。機械相手だから、倫理だのなんだのと口を挟む連中が人間よりも好きに出来るんだよ♪」
『いつも思うが、貴殿はまだ成人前の小娘であっているよな? マザーの管理から外れた同類と言われても信じるぞ?』
「あっはは、それは無い無い! 私はちゃんと人の腹から産まれた人間だって〜………男のだけど」
『あぁ、なるほど。貴殿はあの”イカれた研究機関”の実験の産物だったのか。ならば納得だ』
「そうなの。まぁ私としては〜、好きにできるなら機械側についてもいいんだけどねぇ。コッチには恩人と生みの母がいるから、中々ね〜」
『案外情があるんだな』
「一応、ね。………⸺あ、そだ。ヴェンさんからの情報なんだけど、機械に魂が組み込まれているって本当?」
『………そうだ。マザーがどうやって魂を組み込んでいるのかは知らんが、我々機械には魂がある。何処から持って来たのかは⸺』
「⸺地獄か天国、輪廻の輪とかかな?」
『……さてな。そろそろ我も会話の余裕が無い』
「流石、あの大戦で最高責任者を任されただけはあるねぇ。今流してるの、そこらの兵じゃ5秒も持たないのに」
*
『⸺アルファ様、そろそろお時間です』
「ありゃ、もうそんな時間か。憐残も気絶しちゃったし……好きって言えたらいいのに中々言えないし、言っても皆は認めないし。人間って、難しいなぁ……」




