白黒(2−7)待機 混乱 生徒会
「それじゃあ、すぐに対戦相手が来ると思いますんで、少しの間休憩していてください」
「わかったんだぞ☆」
「かしこまりました〜」
この学院では、『能力検査』の一環として、戦闘能力の測定も同時に行っている。
これは、『固有能力』を含めた「個人の能力を図るのには、実際に戦うのが一番わかりやすい」という名目ではあるが、「隣国との緊張状態にあるためまずは戦闘能力が第一とされている」という側面も強い。
もちろん、流石に『結界系』や『回復系』『創作系』などの能力の場合は戦闘能力測定の代わりに別の検査を行う場合もあるが、それ以外の場合は基本的に戦闘能力測定を行うことになる。
戦闘訓練の相手は生徒の中から選ばれることが多いが、時に教員が相手をしたり、サポート系の能力の場合は同級生などから味方役も選んで2対2の状況が作られる場合もある。
というのも、戦闘訓練の結果は公式に残すものではないので、特に細かい規定はなく、要するに、大雑把に『戦えるやつ』か『戦えないやつ』なのかを判定するのが目的なので、実力が一番わかりやすいと思われる形式が毎回セッティングされるのだ。
「そ、そろそろ対戦相手が出てくるはずですから、もうしばらく、待っててくださいねぇ」
「しばらくって、もう結構待っているんだぞ☆」
「そうですね〜。 遅いですね〜。 何やってるんですかね〜」
スノウとフログ、それに能力測定係の教員は「遅いですねぇ」とぼやきながら戦闘相手が出てくるのを待っていた。
一方その頃、遮音結界の外では「誰が戦闘訓練の相手役をやるか」という話で盛り上がっていた。
「僕にやらせてください! 僕は、スーちゃんに認められるような男になりたいんです!」
「いや、気持ちはわかるが、オメーはまだ能力に目覚めたばっかじゃねぇか!
オメーに任せるぐらいだったら、むしろ俺がやる! なにせ俺は、あいつらの担任だからな! 俺以上に相応しい人間は・・・」
「エイジ先生! あなたは、そもそもなんでここにいるんですか!? あんた確か授業中だったはずで・・・、って、何、生徒全員連れてきてるんですか!」
「え? いや、流石に教員もいない状態で自習ってのもどうかと思ってなぁ・・・」
「そう思うんだったら、そもそもあんたはここにくんな! 真面目に授業やれよ!」
「そういう教頭は、確かこの時間は来客対応だったはずだろ? って、もしかしてその後ろにいるのがその来客か?」
「い、いえ、これは、ですね。 彼も『興味がある』と言うものですから仕方なく・・・」
「テメェは部外者連れ込んでんじゃねぇよ! 生徒を連れ込む俺よりもよっぽどたちが悪いじゃねぇか!」
「先生方、少し黙ってください!
失礼ですが、『模擬戦』の対戦相手は我々『生徒会』で決める規定になっています。
今回は生徒会のメンバーを既に2名選出していますので、先生方はお引き取りください」
「けっ、何が『規定』だよ! テメェらで勝手に決めただけのルールじゃねぇかよ」
「たしかに、その通りではあります。
ですが『学院に関するルールは生徒会で決定する』というルールを決定したのは先生方ですよ。
まさか、都合の悪いことになった途端に自分たちが決めたルールを撤回する・・・なんてことはありませんよね?」
「そ、それは・・・。 仕方がないですね。 ここは生徒会に任せることにします・・・」
「わーったよ。 そいじゃあ俺は、ここからせいぜい見極めさせてもらうことにするわ!
あの二人も、テメェら生徒会のことも、な!」
「先生方は最初からそうして大人しくしていればいいのです。
それでは副会長、そろそろ向かいましょうか」
「はい! 彼女達がどの程度の実力なのか、楽しみですね、会長!」




