白黒(2−6)能力 隻眼 隻眼
「お二人の能力の測定結果が出ました。
スクリーンにも表示されますが、お二人はこちらの用紙でご覧ください」
「はい〜・・・、って、なんですか、これは〜?」
「わかったんだぞ☆ ん? 『NULL』って、なんなんだぞ?」
能力が励起している状態で両目にゴーグルのような機械をはめて約5分後、スクリーンに結果が表示された瞬間、会場に驚きが走った。
<<スノウ>>
右眼:
・出力レベル:『レベル0(NULL)』
左目:
・出力レベル:『レベル8』
・能力タイプ:物質強化
・発動周期:発動1回につき、約300秒のクールダウンが必要。
・発動限界:強化された物質は10分程度効果を持続する
<<フログ>>
右眼:
・出力レベル:『レベル9』
・能力タイプ:身体能力向上
・発動周期:発動時間1分につき、10秒のクールダウンが必要。
・発動限界:最長10分程度の連続運用が可能。
左眼:
・出力レベル:『レベル0(NULL)』
双子であるにも関わらず二人の能力に差がある理由は、発現したのが『右眼』であるのか『左眼』であるのかの違いに加え、育った環境が大きく違うという理由も大きく関わっていると考えられる。
二人とも実は『強化する』という特徴を持っているのだが、物質を強化するのと、運動能力が向上するのでは、見た目上全く違う能力なので、二人が実は双子であるということを疑う人はいなかった。
「UAPとNAPを併発!? しかも、それが同時に二人!?」「まるで、姉妹で一つの能力を分け合ったみたいやな!」と、ある意味事実に近づきかけた人はいたが、その後「まあ、二人とも身元がしっかりしとるし、それはないんだろうけどね」とか「そうだぜ、田舎の協会の娘と、大商会のお嬢様が姉妹なわけないもんな」「それに、髪の色も肌の色も、全然違うもんな!」といった感じで、真実のカップを通り過ぎてそのままバンカーに突っ込んでいってしまった。
「フーちゃん、『NULL』っていうのは〜、確か『全く存在しない』みたいな意味だったはずです〜」
「ん? それだと、『0』とおんなじ意味な気がするんだぞ☆ つまり『NULL』っていうのは『0』のことなんだぞ?」
「そうですね〜。 そういえば『NULL』と『0』って、何が違うんでしょうね〜」
「お二人さん、『NULL』というのはつまり、『数自体が存在しない』っていう意味ですねぇ。
例えば『0』であれば、『0』という数自体は存在しているので、足し算をすることもできますが、『NULL』だと数自体が存在しないのでどれだけ訓練をしても成長させることができないってことです」
「なるほど〜。 つまり〜、私の場合は『右眼に関しては諦めろ』ってことなんですね〜」
「ん〜? 結局、それってどういう意味なんだぞ? よくわかんないんだぞ☆」
「まぁ、そう気を落とす必要はねですがね。 それについてはまた、担当教員にでも聞いてください。
それよりも、次は実際に能力を使った戦闘訓練を行ってもらいます。
今後の成績にも関わりますんで、気を抜かずに挑んでくださいねぇ」




