成長
本を盗んでから1週間ぐらいたった。あれから、俺達は、リウム先生と手続きなどをして、学校に通っている。といっても、かなり有名な学校で、勇者だからただで、いけるわけじゃないらしい。
王様が費用とか色々やってくれているらしい。勇者だから、やってくれているのだろう。
この世界の勇者でよかった。
学校では、図書室があるので、本を読み放題だ。もともと、一人で図書室にこもっていた俺にとっては、かなり嬉しかった。
もちろん休日もある。学校が始まる頃ぐらいから、外出が許可されたので、よく街や森の方に一人で行った。
この世界では、動物にもレベルとかがあるらしく、殺せば経験値になるらしい、人間もだ。だから俺は、森で狼を見つけたので3匹ぐらい剣で殺した。
気配遮断のおかげで、手間がかからなくてよかった。
LVは4になった。狼ごときではそんなに上がらなかった。
だから昨日、ギルドを見つけて、募集の中にある強そうなモンスターを狩りに行った。思った通りギルドはちゃんとこの世界にはあった。
そのモンスターは、人間より少し大きい猿みたいなやつで、俺は図書室で読んだ罠の作り方という本通りに、罠を作り、罠にかかったそいつをひたすら剣で刺しまくって殺した。
そしたら、23LVになった、通知には、〜〜LV〜を倒しましたと来るみたいで、その猿はビッグモンキーと見た目通りの名前だった。
倒したときには殺したやつのLVも見えるみたいで、ビッグモンキーは、30LVだった。思ったより強かったみたいだ。
あと、俺にはクラスのやつらと違って、成長性というステータスがある。その影響もあるんだろう。
LVが上がったので、ステータスがかなり上昇していた。LVが上がったときは体がとても軽くなったような感覚になった。
一番嬉しかったのは、固有スキルを手に入れたことだ。俺は、強奪というスキルを手に入れた。
固有スキルは、説明が書いていなかった。今度使ってみるつもりだ。
とまあこんな感じでここ最近は、自由に動き回っている。
学校では、全員魔法をやる。職業が魔術師じゃないクラスのやつも、基礎魔法をやっていた。
俺も剣騎士ということになっているので、基礎魔術をやっていたが、練習する必要もなかった。簡単すぎる。他の生徒は、苦戦しているみたいだけど。
魔術は、スポーツみたいに感覚でやるものなんだろうな。
あんまり目立つと、いいことはないので、放出する魔力量を少なくして、下手に見えるように頑張った。本に書いてあったことだ。魔力の応用だったっけ。
本を読んでいてよかった。
リウム先生は優しく愉快な先生で、実践の授業以外でも、講義も面白く、みんなから、好かれている。
そして一番驚いたことは、クラスの奴らが優しくなったことだ。俺が一人で飯を食べているときも、一緒に食べないか、と話しかけてきたりする。前は俺をのけ者にしてきたくせに。
あの問題児だった田崎も穏やかになった。爽やかなイケメンに見えてきた。
この世界に来てからも、変わらないと思っていたが、みんな変わってきているのかもしれない。だからって俺がクラスの奴らを好きになれるわけじゃないけどな。
※
異世界に来てから2ヶ月がたった。俺のレベルは100を超えていた。他の奴らのレベルはというと、リウム先生がたまにギルドの依頼を引き受けて、連れてってくれるので、ちょくちょく上がっているみたいだ。確か、和田のレベルが40ぐらいだった。
そんなある日、リウム先生が言った。
「みんなかなり強くなってきたし、スキルも使いこなせるようになったみたいだし、クラス全員でダンジョンに行くことにしようと思っている。行きたくない人とかいるかな?」
もちろん、誰も何も言わない。
俺達の成長速度は、この世界では異常らしく、最高ランクより3つ手前のモンスターなら余裕で倒せるほどらしい。
そうして、俺達はダンジョンに行くことになった。




