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カストラート 〜傾国の歌劇(オペラ)〜  作者: nhhtn
学院編

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合法化されたゲリラ


「……ふむ。カストラートたちの特殊な事情、そして王都にもたらした多大な経済的貢献については十分に理解した。だが、告知なしの突発的な開催による都市機能のマヒは、国家の長としてやはり看過できん」


国王陛下はそう言って、僕たちと、その少し後ろで、だくだくと冷や汗を流していた学長を、交互に、鋭い視線で見つめた。


「そこでだ。今後は『事前に王室の治安部隊と綿密な打ち合わせを行い、進行ルートや動員規模の許可が降りたもの』に限り、ゲリラコンサートの開催を条件付きで認めることとする。これならば事前に適切な衛兵の配備も間に合い、王都の物流をコントロールすることも可能だろう。どうだ、音楽院学長。それに、教会の枢機卿たちよ」


「ははっ!恐悦至極に存じます!何の異論もございません!」

「王室の海より深い慈悲とご理解に、心より感謝いたします」


学長と枢機卿が、完全なる勝利を確信して、大理石の床に額がすれすれになるほど深く頭を下げた。


『やったわね、カース!「王室公認の(オフィシャル)ゲリラライブ」なんて、現代日本でも聞いたことないわよ!最高の着地点じゃない!』

((うん!ありがとう『ミーナ』!これで僕たちは、誰に咎められることもなく、堂々と、かつ一番大切な『安全』を確保した状態で歌うことができるよ!))


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