表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カストラート 〜傾国の歌劇(オペラ)〜  作者: nhhtn
学院編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

59/237

脳内会議:トレンドメイカー


『カース、頭が固いわよ。固定概念に縛られてちゃダメ。日時や場所をきっちり告知して客を集めるから狙われるのよ。だったら――「事前の告知は一切せず、その場で客を熱狂に巻き込む」のはどう?』

((え?告知をしない?それは流石に無茶だよ、そんなことをしたって誰も僕たちの歌を聞きに来てくれないんじゃ……))


安全性のみを追求したような『私』の提案。

僕は「学長を納得させるに足る莫大なチップを稼がないといけないのに、それではチケット販売もできないし、あまりに勝算が低いだろう」と却下しようとしたのだが……。


『甘いわね。現代日本にはね、「ゲリラライブ」っていう、最っ高にエキサイティングで攻撃的なマーケティング手法があるのよ。事前の宣伝は一切なし。人通りの多い広場や大市場に突然現れて、その圧倒的なパフォーマンスで、その場の客を全員釘付けにするのよ!』

((ゲリラ、ライブ……!?))


『私』の口から飛び出した、初めて耳にするその奇妙な言葉に、僕は思わず目を見開く。


『この世界なら、旅商人の方がイメージしやすいかしら?いつ、どこに、誰が、どんな物を持ってくるか、誰も知らない。でも現れた先で商品をみた人が、「これは素晴らしい、今すぐ欲しい!」と思えば、飛ぶように売れるでしょう?』


脳内で『私』が、ふふんと勝ち誇ったように笑う。


『あなたたちの歌声は、その辺の安物とは格が違う、世界最高峰のハイブランド商品よ!ひとたび声を響かせれば、そこが何処であろうが必ず聴衆が殺到するわ!』


雷に打たれたような衝撃。

『私』の提案は、この世界のエンターテインメントの常識を、文字通り根底から覆すものだった。


『いい? この「ゲリラライブ作戦」の圧倒的なメリットを数えてみなさいな。

第一に、私たちが求めていた「圧倒的な安全性」。直前までメンバー以外には場所も時間も誰も知らないんだから、先回りして待ち伏せしたり、爆弾を仕掛けたりすることなんて絶対に不可能よ』

『第二に、「宣伝費・警備費ゼロ」。王都で一番賑わう市場のど真ん中でいきなり始めれば、そこらにいる通行人が全員、一瞬にして私たちのリスナーに早変わり。熱狂する大民衆にぎゅうぎゅうに囲まれれば、万が一ジュリアスの刺客が紛れ込んでいたとしても、身動きが取れなくて自由には動けないわ』

『そして第三に——「話題性の爆発」よ!口コミの威力っていうのは、なかなかに侮れないものよ。「天使降臨!」「次はいつ、どこに!?」って、王都中にウワサが広まるわ!ゲリラ遭遇目当ての観光客まで期待できるわね。良い機会だわ、新規ファンも開拓しちゃいましょ!』


少しでも面白い、続きが気になると思ってくださったら、ブックマークや評価(☆☆☆☆☆)で応援していただけると大変励みになります!

基本毎日更新です。

今後もよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ