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【本編20万字完結】カストラート 〜傾国の歌劇(オペラ)〜【幕間更新あり】  作者: nhhtn
動乱編

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激突:牙を剥く獅子


「包囲網が完成したとて、その結び目が解ければただの脆い紐に過ぎん。……まずは、あの目障りな筆頭殿が築き上げた『新たな神殿』から、根こそぎ叩き潰してやろう」


泣く子も黙るローデンブルク帝国の最精鋭騎馬軍団。

それが一点突破を狙った猛烈な進軍を開始したという驚愕の報せが、僕の元に届けられた。

標的は、過酷な運命に涙を流しながらも僕の背中を笑顔で押してくれた、あの優しい巫女の少女が待つカイロネイアの聖都――。

実の弟であるジュリアスが手引きし、この大陸の半分を血に染めてきた帝国の圧倒的な『暴力』。

その本気の軍勢が、今度は僕の新たな居場所であり、大切な絆を紡いだ足場へと牙を剥いて襲いかかろうとしているのだ。


「来い、レオン……!君の冷酷な戦術も、僕たちが世界中で紡いできた絆のメロディで、今度こそ完全に打ち砕いてみせる!」


脳内の『私』が不敵に微笑み、僕の魂に限界突破の気合いが満ちていく。

天上の歌声を操る天使と、冷徹なる帝国の皇子による、世界の命運を賭けた直接対決。

大陸の歴史に永遠に刻まれるであろう最終決戦の火蓋が、ついに切って落とされようとしていた――!


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