75 戦争勃発
私たちがティタンに戻って1週間、戦争開始の通告が届いた。任務をもらうついでにその通告も教えてもらおう。
「ねー王さま、通告見せて」
「言うだろうと思って持ってきた。これだ」
「読んでくれ」
リィの言葉にうなずいて、読み上げる。
「ティタン帝国。貴国は我々ウォシロマ共和国に対して軍事行為を行った。大統領の娘エヴァンジェリン殺害、爆破テロ等。よって、大義名分の元、貴国を攻撃する。
――まぁ分かりやすくていいんじゃない? とりあえず先にしたのお前らだからやり返すね★ってことだよね?」
「そのまとめ方はどうかと思うが……。まぁ、おおむね正解だな。まったく、爆破テロは知らんぞ」
リィが微かに首を傾げる。
「エヴァンジェリンの殺害は、あっちの国のやつになすりつけたろ?」
「あー、それなんだけどさ……。この爆破テロを行った組織アペルピスィの構成員が殺ったことになったみたいだよ。あのスケープゴートちゃんが、構成員ね?」
「……なんでお前が知っている。我々すら掴んでないぞ。初耳だ」
「うふ。……ああ楽しい。国の黒いとこ、見えるね。あの子は、ただブスで標的と仲がよかっただけなのに。死後も貶められてさ」
少し楽しくなる。まぁ、どうでもいい。私には関係ない。お金が入るかどうか、それが大切だ。
家族は大変な思いするだろうね。家族からも恨まれるかもね。でも、死んでたら意味ないから大丈夫だよ。スケープゴートちゃん。
名前、なんだっけ。もう閉架図書になっちゃったかな。スケープゴートでいいよね? 今まで通り。
「でさ、王さま。宣戦布告を受け取ったから、もう戦争状態だよね? こんな呑気でいいの?」
「大丈夫だ。いつかある戦争のために、養成学校があるんだ。15歳以上のすべての男女はそこに……。スラムを除くが」
「あはは。今年で17歳だね」
……なんとなく、任務が大体終わったら兵士に迎える気だよね? 私たちなら訓練受けてなくてもいけると思ってるんだろうね。
「で、次の任務」
「ああ、それは……」
まぁもう近代では宣戦布告なんかなかったそうですが。
この世界では、まぁ伝統を重んじて(?)出しました。
スケープゴートちゃんは、名前じゃないですよ。閉架図書になる=思い出すのに時間がいる記憶、どうでもいい記憶のこと。




