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 できあがったお料理をワゴンへ積んで、ツァリアスさん達と三人で運んだ。

「おひるごはんですよー」

 あいているテーブルへお皿を並べる。ルネくんとサニエルくんがとんできた。がたがたと音を立てて席に着き、お祈りをはじめる。あとの三人も笑顔で椅子をひく。

 ツァリアスさんとベッツィさんが厨房へひきあげた。サッディレくん達やグロッシェさんの分もつくっておいてある。

 椅子をひいて座った。手を合わせて、お祈りだ。未だに皆さんがどんなお祈りをしているか知らないので、ただただ食糧へ感謝するだけである。

 すぐに切り上げて、まずはきのこのアヒージョを食べた。ぴりぴり辛いの苦手だから、唐辛子少なめにしたけど、もっと少なくてもよかったかな。

 しかし、サニエルくんがチャパティにのせてどんどん食べているので、そこまで辛くもないのだろう。俺には辛すぎるけど。

 あ、ローストビーフ旨い。ツァリアスさんお料理上手だよな。

 リアムくんがうさぎみたいにサラダをばくばく食べて、にっこりした。「おいしい」

「ツィークの云ってた通り、得したわね、あたし達」

「計算系の特殊能力か職業のやつを、っていう要請だと、大概蔵みたいなせまくてくらくてじめじめしたところで、飲まず食わずの軟禁状態で作業するのが普通だもんね」

 ローストビーフを頬張ったルネくんが云うと、レミアンさんとジャヤさんが苦笑いする。俺は目を瞠った。「そんなに大変なの?」

「そりゃもう。休憩もないな」

「そうね」

「途中で外に出られるだけでもありがたいのに、マオちゃんのご飯おいしいし、ついてるよ。これ食べ終わったら、もっと気合いれて頑張る」

 ルネくんは口のまわりをソース塗れにしてそう云う。俺は手巾を出して、ルネくんの口許を拭ってあげた。ルネくん、予想よりもうちょっと子どもかな。言動を見るに。

「ルネくん、慌てて食べると咽に詰まらせちゃうよ」

「う。……うん」

「はい、とれた」

 あれ、ルネくん赤くなってる。そういえばルネくん、色白だけど、ディファーズ系かな?


 お昼ご飯が終わり、作業再開だ。「あとどれくらいかかりそう?」

「今日終わったら奇跡だ」

「うえええ」

 ジャヤさんとレミアンさんが帳簿をめくりながら言葉を交わし、若手三人はくすくすする。俺は計算結果を書きつけた羊皮紙をまとめ、あらかじめ開けられていた穴に紐を通して綴った。過払いについての計算とは別に、レミアンさんがつくっている名簿(借金したひとの、だ)も、紐で綴る。俺は計算は苦手だから、雑用をするのだ。

 レミアンさんの言葉の通り、帳簿の半分も片付けられずに夕方になった。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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