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警護班を信用しないんじゃない。でもなにかが普段と違う。
それはとにかく、不安を誘った。なにがどうおかしいのか、自分でもはっきりしないのがまた、不安の理由だ。これって、勘にすぎない。勘にすぎないってことは、理屈で不安をとり除こうにも、まず不安の理由が自分でもよくわからないからできないってことだ。
お仕事を拒否する、という選択肢はない。それはできない。理由がない。できるとすれば、誰かと一緒がいいと云うくらいだろうか。サフェくんが居るから、それは安心だけれど。
きがえて戻ると、ルーレウさん、それとさっきの金髪の警護班、あともうひとり、名前知らん子が居た。警護班だろう。こちらも、警護班の鎧ではなく、それなりの旅に備えるような格好だ。ベルトに短剣をはさみこんでいる。俺達を見て、軽く会釈する。俺達も会釈を返す。敵意を持ってはいないけれど、興味もないし必要以上に馴れあうつもりもない、ということか。
ふたりは俺達を背負って運ぶ担当、もうひとりはもしもの時にすぐに戦える担当か、と予想した。どうしても俺達を背負わないと行けないようなみちを通るってことなのだろうか。
ただ単に、俺達をまもるのに三人は必要ってことかも。サフェくんは、等級増やしにお休みの日に出掛けてることがあるし、魔法でならば少しは戦える能力値なんじゃないかと思うのだが、警護班から見たら不足なのかもしれない。
「お待たせしました」
ルーレウさんが俺達を見る。かすかに眉に険があったが、それが消えた。俺は頷く。
「準備、できました」
彼はこっくり頷いた。
「ああ、それなら大丈夫そうだ」
ほっとしたような顔だ。俺は彼の傍まで行って、云う。「すみません、遅れましたか」
ルーレウさんの表情に、かすかに焦りみたいなものがあったから、そう訊いた。ルーレウさんは頭を振る。
「問題ないよ。では、行こうか」
サフェくんがもの凄く眉を寄せたのだが、理由はわからない。
ルーレウさんが歩き出し、警護班ふたりは俺達を見て動かず、俺はびくっとして、ルーレウさんについていくように歩き出した。サフェくんもすぐに俺の隣に並んで、その頃にはもう眉間の皺は消えている。
俺達がルーレウさんの後ろにつくと、警護班ふたりが無言でついてきた。俺はちらっと彼らを見て、軽く会釈をしたが、金髪の子は反応しなかった。もうひとりもおざなりに会釈をくれるだけだ。
宜しくお願いしますとか、そういう言葉を出そうとしていたのだが、結局口にしなかった。彼らがそれを歓迎している雰囲気ではなかったから。




