表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6947/6953

6790


 その傍には、さっきの警護班が居る。怒ったような顔で、腕組みしていた。腰には剣があり、警護班のものではない、自前らしい鎧を着ている。二十代前半くらいの男性だ。ふわふわした金髪を、ところどころあんで、垂らしていた。小さな水晶の飾りをあみこんでいる。随分おしゃれだが、あの表情なので、なんだか素直にかっこいいとは思えない。デフォルトの顔がわからん。

 サフェくんの手をとる。なんとなく、不安だった。まだ。警護班はいかにも、お前らと同じ仕事なんて不快だ、って顔なので、こっちまで不快になってくる。今からお仕事一緒にやるんだぜ。表面くらいとりつくろおうって気持ちはないのかね。ぎすぎすした空気でお仕事して楽しいのか、あんた。


 そう訪ねたい気持ちをおさえ、こそっと、サフェくんへ云った。

「サフェくん、なにを運ぶか聴いてる? 俺、班長に呼ばれて来たんだ。とにかく、荷運びだって話しか聴いてないんだけど」

「そうなの? 聴いてるよ、僕」サフェくんは頷く。「本を持っていくって。どこへ行くのかは知らないんだけど、そう云われた」

 サフェくんはそう云って、傍らの警護班を仰ぐ。警護班はそれに気付いたように目をくれたが、なにも云わない。

 どこへ行くのか、なんの為か。俺達と話したくないらしい。警護班では割によくある反応だから、俺は答えを期待するのを諦めた。サフェくんもそのようで、俺を見る。俺達は目を合わせ、肩をすくめた。

 俺とサフェくん、というのがまた、事態をややこしくしていた。あの、突然辞めたクオジェくんのことで、俺もサフェくんも、警邏隊からは基本的にきらわれている。なのでこういう反応は慣れっこなのだけれど、この感じで荷運びはつらい。

「あの……遠出するようだったから、しっかりしたくつにしてきたんだ」

「ああ、俺もそうしたほうがいいかな」

「多分」

 収納空間からブーツを出し、サンダルの紐を解きながら、四辺を見る。班長は居なかった。籐かごが幾らかあって、たしかにそのなかには、本がある。外に出るのだとしたら、班長まで来やしないだろう。ってことは、このひとと、また誰か別の警護班とで、俺とサフェくんを警護するのかな。

 ブーツに足をつっこんで、ずぼんの裾も一緒にいれこんでしまい、紐をぎゅっとひっぱって結ぶ。両足そうしてから、サンダルを回収した。立ち上がって、ちょっと考える。サフェくんのマントは日差しを避ける為か、それとも、なにか効果のあるものだろうか。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
― 新着の感想 ―
事前伝達ミスで監督問題になりそうなところを自力で解決しちゃうからなぁw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ