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 その警邏隊のひとが、友人のジャーラムくんに会えたからぽろっと話した、のだったら、たいした情報ではない。その警邏隊とジャーラムくんの関係はわからんが、もし業務連絡的なものならジャーラムくんが誰かに伝えていて、俺達にだって話が伝わっている筈。

 俺もサフェくんも知らないんならそうじゃない。友人からこうだったんだって云われて、別に報告義務はないが隠す必要もない、ってとこだろう。報告しないといけないのならかならずそう云われる。ジャーラムくんがそれを怠ったとは思わない。

 そういう流れだとしたら違和感ないし、頷ける。いろいろ。警邏隊のやったことは変だが、ジャーラムくんが知っているのはわかる。さっき俺達が知らないのに変な顔をしていたのは、あまりにも普通に云われたから、皆知っていると思っていた、のでは。内容は変だけど普通に話してくれたから。ジャーラムくんがちゃんと報告してても、俺らに教えてくれなかった可能性はあるが、低い。

 となると、反対に、どうして話したのか、だけど……ジャーラムくんに自慢したかったのかもしれないな。大きな事件に関わっているかも、なにか重要なことを報告しに行くように云われたのかも、っていう、無邪気な気持ちでさ。

 あとは俺がさっき思ったみたいに、駆使魔法に関する特殊能力を持っているひとだから伝えたとか。でもジャーラムくんの表情とか口振りから、俺とサフェくんが知らなかったのを意外に思っていたらしいから、ジャーラムくんの肌感としてはそれは違うのだ。


「ジャーラムの、親しいひとなの? その警邏隊のひとは」

 サフェくんがまた問い、ジャーラムくんはこっくり頷く。「ディファーズの出で、それで」

「ああ……じゃあ、昔からの知り合い? 同じ塾だったとか」

 今度は頭を振る。「試験の、時に、知り合って。出身も、とおくて。奉公人になってから、向こうは、警邏隊に。傭兵をして、レントにずっと、滞在していた子なので」

「へえ。優秀だね、ふたりとも」

 ジャーラムくんは肩をすくめた。

 サフェくんの性格上、皮肉とかいやみとかではないのはわかったらしく、不快そうではないが、変なことを云われたと思ったのかもしれない。なんともいいがたい表情をうかべている。ジャーラムくんがああいう、困ったみたいな笑いそうみたいな顔してるの、めずらしい。サフェくんって、まっすぐに誉めてくれるから、ちょっとどぎまぎしてしまうことがある。


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