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 サフェくんは幾つか、そういう例をあげてくれた。どれも、結果として駆使魔法をかけなおした側の正当性が認められたというものだ。

 大体、最初は攻撃されたとか、そういうのである。まったくの勘違いではじまった戦闘であり、攻撃した側が十割悪い場合もあれば、攻撃された側にも非があるとされた場合もあった。でも、反撃ではなく防衛手段として駆使魔法をつかったのは問題ない、って結果になっている。殺されそうになったんだから、相手の攻撃手段をなくすのはかまわないってこと。


 あああと、まちに這入るのに必要な措置(だから、くちばしの先を切り落とすとか、爪を切ってしまうとかのあれだ)を講じていなかった魔物を、野生のものだと思って駆使した、って例もあった。勘違いがもとではあるが、勘違いされる原因があって、仕方ないものだと判断されたらしい。

 それは流石に、俺も理解できた。馬車につながれてる訳でもない牙も爪もそのまんまのトゥレトゥススがうろうろしてたら、反射的に攻撃しちゃっても仕方ない。駆使魔法をかけようとしたというのなら穏当なほうだ。目の前にそんなの出てきたら、もしぴりぴりしてたら偸利でひからびさせる自身あるもの、俺。

 そういう判決だったってことは、まちなかでこんなの見たら過剰に反応しても仕方ないよねって思うのが普通ってことだ。ホートリットを見てぎょっとするひと達の気持ちが、今になってわかる。あれに先制攻撃する勇気があるひとが居たら大変なことになってそう。くちばし確認せずにだからそっちの非だけど。

 で、そういう不幸な事故が起こらないようにって面もあるのだなと、今更ながら納得した。魔物達が人間を攻撃しないように、も大事だけど、ちゃんと駆使されていることをわかる見た目にしておくことで、野生だと思って駆使しましたと云われないようにしている。自衛である。


 野生の魔物がまちに這入りこんでると思って、殺されることだって、多分ある。または、そういういいわけで殺そうとするひとも居るかもしれない。間違えちゃいました、ってさ。魔物関連だと強烈な嫌悪感から排除に動くひとも居るので、自衛は幾らやってもいい。殺されてしまったとしても丸損より、相手に非があったってなって、少しは賠償させるくらいじゃなくちゃあ。

 駆使魔法をかけられてる魔物って上書きされやすいのかな、と思ったが、勘違いだろう。サフェくんが俺に説明する為に、幾つも例を出してくれただけ。そんな事件にまきこまれない、駆使されている魔物のほうが、ずっと多いだろう。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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