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たまたま、スープのおかわりを頼みに来たジャーラムくんが、俺達を手伝ってくれることになった。おかわりはいいのか訊いたが、続きはお外で食べるそうだ。ジャーラムくんらしい気もする。この、やけに落ち着いている感じ。メイリィさんと似たラインなんだよなあ、この子。
「ありがとう。頼んだよ、ジャーラム」
アロさんのほっとした顔といったらない。ジャーラムくんの平然とした顔も、これ以上ないくらいに平然としてる。
俺とサフェくんなので、ものを運ぶのは収納空間でどうにかなる。だが、俺とサフェくんなので、警護班に無駄につっかかられるか、無駄におそれられる。そりゃあね。ジャーラムくんが一緒なので、緩和されるのがありがたい。
別に、ジャーラムくんに権力があるとかそういう訳ではない。ただ彼、先輩だろうと歳上だろうと、いじめやいじめまがいの言動は臆せずに先生へいいつけるタイプらしい。自分に対してのものだけではなく、目にしたものは。
めっちゃいいと思う。ジャーラムくんみたいな子が居ると、組織の風通しがよくなる。しかも班長じゃなくて、先生に訴えるところがいいよな。門での検査に必要な特殊能力持ちだからっていう余裕故なのかもしれないが、だとしても、いじめをなくそうと動くのってなかなかできないから、素晴らしい。
はいってすぐの頃からそうだったらしく、最近はそれが周知されてきたので、先輩がたも同期も後輩も、一部はジャーラムくんを煙たがっている。疚しいところがないなら煙たがらんでいいようなものだが、ひとが大勢集まれば自然と派閥もできるし、内部で上下関係もできる。加えて、偉そうな顔をしたいだけのひともたまに居る。
ついでに、強いから/等級が多いから/めずらしい特殊能力だから/歴が長いから威張って当然! みたいな勘違い野郎も居る。そういうタイプからすれば、ジャーラムくんみたいなのはそら煙たい。お山の大将やりたいなら猿山へ行けって話だが、猿と格闘したら負けそうだな、そういうやつ。知恵比べでも無理そー。
俺とサフェくんに対してややこしい態度をとったら、ジャーラムくんが先生にご注進する。警護班はそれをわかっているから、誤解されるようなことはしない。だから、ジャーラムくんが居たら安心という理屈。安心っていうか、無駄にいらつかないですむ。無駄なストレスは健康に悪い。俺の場合特にそう。食欲に転化してしまうことが多々あるので。




