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 さあ、どうするかな。


 外へ出て、伸びをした。ここは俺にとっては異世界で、俺がもと居た世界はこちらのひとにとっては異世界だ。似ているところはあるが、違うところも多くて、あちらについて説明するのは難しい。

 こちらになにがないか、こちらの人間にとってあちらのなにを理解しづらいか、なにを受け容れがたいか、が、俺にはわからない。わからないことがわからない。

 だから、この間も話の途中でユラちゃんが居なくなってしまった。職業がないというのが、彼女にとっては耐えがたく気持ちの悪いことらしいのに、俺がそれを理解していなかったから。

 職業がないのは気持ち悪い、というのがこちらの世界のひと達共通の感覚なのかというと、それはまた違うのだろう。ほーじくんは、嫌悪感らしいものを少し見せたけれど、その後もしっかり話を聴いてくれた。

 リッターくんは、どう思ったのかな。出身地域ごとの差かもしれない。ああでも、ほーじくんは、職業がなかったら職業で差別されない、と思って、それもいいかって思ったんだっけ。

 祇畏士だって、差別されてるもんな。尊敬されるしいろいろ優遇措置はあるけれど、強制的に行かされた(ぎょう)で死ぬかもしれないし、要職について政治的な争いにまきこまれるかもしれない。魔王に次いでなりたくない職業だと俺は思っている。

 ほーじくんは自分だけでなく、家族にも祇畏士が数人居るから、不条理や不公平は今まで沢山あったんじゃないかな。だから、職業がない社会というものの存在を、そこまでの拒絶反応はなく話として受け容れてくれた。

 ほーじくんのお兄さんが結婚を邪魔されたのも、祇畏士だったからだと思う。祇畏士が他地域の人間と一緒になろうとしているというのが、もしかしたら相手の地元へ行ってしまうかもしれない、というおそれを、神聖府に抱かせたのだ。

 きっとそういうくだらない理由だ。


 前庭には、トゥレトゥススが数頭居た。それぞれ、飼い主か借主らしいひと達が一緒で、くつわを外した状態だがおとなしく歩いている。朝のお散歩らしい。前は、こんな数のトゥレトゥススは見なかった。

 大概が灰色か茶色系統だが、一頭、黒いトゥレトゥススが居た。白と黒はあんまり見ないので、思わずまじまじと見詰めてしまう。黒トゥレトゥススは、十代後半くらいの女の子から餌をもらって、嬉しそうに食べている。かなり親しい様子なので、飼い主か、お世話を仰せつかっているひとだろう。ああいうのも、駆使魔法なのかな。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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