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 あー。やっぱり、通行料って本来必要ないんだ。

 そうだよなあ。裾野の仕組みとして、要らないものだと思う。

 行商人が自由に行き来したほうが、ひろくて西東に長い地形の裾野にとってはありがたいだろう。商人協会は売り上げから上納金をとってるし、それは傭兵協会もそうだ。ひとが活発に動いたほうが、どちらにも得になる。

 どこでもどうにか私腹を肥やそうとする人間は居るものだ。こちらの世界はいいところばかりじゃない。勿論、悪いところばかりでもない。もとの世界と同じだな。


 ぴりっとしたトマトのスープに、大粒のデーツとナッツと濃い色のはちみつがたっぷりの甘ーいヨーグルトサラダ、重曹でふくらませたパンに、網焼きの根菜類ととり肉。夕食の献立だ。

 とりは皮がぱりっとして肉汁滴るジューシーな焼き上がりだった。スパイスをつかってるんだろう。臭みはなくて、青っぽいいい香りがする。ちょっときゅうりに似た匂いだ。

 ヨーグルトサラダは、パンにのせて食べた。甘くておいしい。パンも、焼きたてだからかりっとしてなかはもっちり。

 根菜類も、焼きかたがうまいのか、ばさばさしてないのに表面はこんがり焼けてて、非常においしい。


 ちょっとつらかったのはトマトスープで、俺にはからすぎた。

 ダストくんの村のスープもからいんだけど、バターをまぶした雑穀ご飯と一緒に食べたり、スープそのものに山羊の脂がたっぷりういてたりして、つかう唐辛子の量と比べたらそこまでからいって感じはしない。油脂でマイルドになる。

 それに比べると、ここのスープはからかった。以前来た時にはここまでからいものは出てこなかった気がするんだけど、一年で調理担当のひとがかわったのかな。それとも、この間はたまたま、からくないものが出てきたんだろうか。

 ふた口食べて、残りをどうしようか(収納しちゃって後でからくないトマトスープとまぜて食べるとか、ヨーグルトサラダと一緒に食べてからみをごまかすとか、いっそ唐辛子抜きのトマトスープをここで追加発注するとか)考えていると、隣のほーじくんの器がみるみるからになっていくのに気付いた。

 ほかの四人と比べても、ほーじくんのスープの減りが一番はやい。次はダストくんだ。勿論、一番食べてないのは俺である。

 俺は目をしばたたき、ほーじくんに云った。「ほーじくん、それ、からくないの?」

「ん? ……うん。大丈夫。おいしいよ」

 ほーじくんは微笑む。「ぼく、からいのあんまり、わからないから。サーダあにさまと、ファズダあにさまも、そう」

 やっぱり鳥さんじゃん。唐辛子食べたりできるのかな。えー可愛い。


感想ありがとうございます。はげみになります。

誤字報告ありがとうございます。助かります。


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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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