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 こちらの世界はどこの国も、職業が重視されるのだ。特にディファーズでは、神おろしや祇畏士、還元士で上層部がかためられていると聴く。

 リッターくんはほーじくんを安心させようとしてか、しばらく肩を撫でた後、手をひっこめて椅子へ座った。ほーじくんはすんと洟をすすり、顔を上げる。

「とにかくあにさまは、レティアニナを知っていて、何度も遠征で一緒になったし、いい子だからって、三人を助けたことはマオの天罰には関係ないって思ってる。冒瀆魔法をつかうレットゥーフェルや、ひとを沢山殺すホートリットが居るのが悪いって」

 あ、そういやエクシザも悪名高いホートリットだった。なんだっけ、豚の群れを襲って半壊させるとか、普通にするらしいな、ホートリットって。

 リッターくんがこともなげに云う。「ホートリットの被害が一番大きいのは神聖公国だからな」

「ん」

「神聖公国の南のほうが原産だと聴いている。毎年、ホートリットで数百単位の犠牲者が出ると」

 ほーじくんはこくんと頷く。

「ホートリット退治の、遠征もある。毎回、死人が出る」

 ええ、まじか。それは印象も悪くなるわ。


 そうだよ、タスにしてもエクシザにしても、人間に甚大な被害を与えてきた種族だ。そら、そんなのつれてて天罰くらったら、そいつらの所為じゃんってなるわ。うわあ、異世界人らしいばかな行動だ。

 でも、ふたりとも強いし、状況的に使役は仕方なかったのだ。こっちへ戻ったら戻ったで、荒れ地だったから、使役を解きたくても解けなかった。

 いや解きたくはなかったけど。だって俺の戦闘力は低い。ほーじくんは貧血で、まともに戦えなかったし、だからエクシザとタスに頼った。

 天罰と、人間にとって脅威である魔物の組み合わせが、悪すぎた。ネクゼタリーさんやサーダくんがそこに理由を求めたのは、おかしくない。こちらのひとなのだから、こちらのひとの感覚でものを考えるのはあたりまえだ。

「なんか、ごめん」

 思わず口をはさむ。「俺がエクシザやタスをつれてたのが、紛らわしかったって云うのは、よくわかった。ネクゼタリーさんとサーダくんには、謝る」

「ううん」ほーじくんは頭を振る。「ごめんなさい。これは、ぼく達兄弟の問題。あにさま達は、全部、ファズダあにさまのことにつなげて考えちゃった。それはぼくが、荒れ地で姿を消した所為。僕がファズダあにさまみたいにならないようにって、ふたりともまわりが見えなくなっちゃった……だから、マオがもとに戻るように、ぼくの信仰心が揺らいでるのがいけないとか、レットゥーフェルが居るからとか、そういうことになった」


誤字報告ありがとうございます。助かります。

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こちらも宜しくお願いします。 ループ、あの日の流星群
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